text by 赤様
国会議事堂の隣に、
国会図書館という国立の図書館があるのをご存知でしょうか。
国会と名がつくのは、
国会議員が立法のための調査研究を行う機関として
戦後につくられたからだそうです。
しかし、国会議員や市民に対して、見識を広く持ってもらい、
二度とあのような悲劇的な戦争への道をたどらないように、
うという狙いもあるとかないとか・・・。
ここが他の図書館と最も違うところは、
国内で出版されたすべての書籍や雑誌は、
ここに納めなければならないという法律があるところです。
翻ると、ここにはすべての書物があるということになります。
他にも、新聞、地形図、漫画、
行政や法令に関する刊行物などもあるそうです。
その蔵書数は、なんと2300万点!
仮に全ての書物を電子化する場合、
40年以上もの時間がかかるというから驚きです。
建物は、本館が6階建て、新館が4階建てですが、
閉架式の書庫は地下8階まであるそうで、
一度でいいからその書庫に入ってみたいと思うのは、
本好きの本能なのでしょうか?
閉架式というのは、
係員に依頼して、本棚から本を持ってきてもらう仕組みのこと。
一般には閉ざされているという意味です。
(普通の図書館のような、利用者が本棚から
直接本を取れるような仕組みを開架式といいます)
本を検索する端末で、請求する本の情報を請求票に記入して受付してもらいます。
しばらくすると申し込み番号が表示されて、受け取るというシステムです。
僕は学生のころに、よくここに通いました。
調べ物や、本を探して読んでいると、
あっという間に時間が過ぎてしまいます。
行ったことのある方はご存知でしょうが、
とても静かで居心地がいい空間です。
館内には大きな食堂が2つあり、
また喫茶店も2つあり、
長く居ても気分転換が可能です。
来館者は、単純に読書している人は少なく、
多くの人が調べ物が目的のようにみえます。
どこかの研究者でしょうか、連日通っている人も多くいます。
あ、そういえば、
漫画を読みに来ている人は、今まで見たことがありませんね。
ここの難点は、開いている時間が短いこと。
これは僕ら社会人にとっては重要なことです。
日曜、祝日は休み。
平日は19時までですが土曜は17時には閉まってしまいます。
もう少し社会人にも利用しやすくして欲しいものです。
さて、陽気もようやく秋らしくなってきました。
読書の秋なんていわれますが、
本好きも、そうでない人も、
こういう施設というのは、好奇心をくすぐられますよね。
※ちなみにここでは、
借りた書物は、原則的に館外へ持ち出すことはできません。