text by 赤様
先日、四国に行ってきました。
四国と言えば、お遍路さん。
僕も何人かのお遍路さんを見かけました。
徒歩でめぐる人、自転車に乗る人、バスのツアーでめぐる人、
そのカタチは人それぞれですが、
暑い中をひたすらに歩く姿は、ただただすごいの一言。
今では、その数が年間30万人にもなるのだそうです。
僕も、信仰心とかいう次元ではないですが、
いずれ、めぐってみたいなとは思っています。
その四国霊場八十八箇所をめぐるお遍路さんは、
同行二人という言葉とともに歩きます。
それは、弘法大師空海がいつもあなたと一緒に歩いています、
という意味です。
徒歩でめぐると、その距離1200キロ以上。
40日以上かかる道のり。
弘法大師のその言葉が支えになるもの頷けます。
そして、お遍路さんが空海の眠る高野山を最後に訪れると、
満願成就すると言われているのだそうです。
↑高野山 奥の院に向かう参道の入り口
さて、この高野山はなかなか興味深いところです。
ここのすごさの、まずひとつ目は、
杉、桧、松、樅の木などの巨木に囲まれた参道の雰囲気です。
太陽の光をさえぎり、独特の雰囲気を醸し出すその空間は、とても神秘的です。
でもどちらかというと、
どんよりとした曇りの日、いや、霧なんかが立ちこめるときの方が、
その雰囲気がいっそう際だちます。
鬱蒼たる針葉樹の葉や、
岩にへばりつく苔の緑が、時間感覚を消し去ります。
↑参道
もうひとつのすごさは、その参道の左右にならぶお墓そのものです。
お墓の何がすごいのか、とお思いでしょうが、
その名前を見ると誰でも驚くことでしょう。
豊臣秀吉、織田信長、明智光秀、伊達政宗、武田信玄、上杉謙信などなど、
なんと、戦国大名の6割以上のお墓がここにあるというから驚きです。
歴史好きの人なら、ちょっとおとなしくしてはいられないと思います。
関西の中心部からは、ちょっと遠いです。
往復で、まる1日必要です。
でも、寺社めぐりが好きな人なら、
京都や奈良では味わえない空間がここにはあります。
おすすめです。