text and photo by 赤様
ノルディックスキーの世界選手権が今日、22日札幌で開幕します。放送するテレビ朝日では「世界スキー」なんて言い方をしていますね。スキーは、大きく分けてアルペンスキーとノルディックスキーのふたつに分けることができます。ゲレンデを滑り降りてくるのがアルペンスキー。ノルディックスキーとは、クロスカントリースキーと、スキージャンプ、そして荻原健司で有名になったノルディック複合の3種類のことです。だからテレビ朝日の言い方はちょっとおかしいんですね。ま、それは置いといて・・・。
この24日(土)、25日(日)には、珍しくゴールデンタイムで中継しますので見てください。
僕はジャンプ競技が大好きで、札幌や白馬に何度か行ったことがあります。だからこの世界選手権が札幌でやると決まった5~6年前から楽しみにしていて、その日が来たら絶対に札幌に行くと密かに決めていました。しかし日本のジャンプ陣の不振は長期化してしまい、いまだに低空飛行。世界トップとの差は開くばかりです。長野五輪のときのような強いニッポン、まではいかなくても、世界と伍して戦うくらいまでの復活を期待していたのですが・・・。という状況なので、今回の観戦は断念しました。
2004年の1月に札幌に観戦に行ったときのことですが、そのときは会社が終わってからすぐに羽田に行き、タイムカードを押して3時間後には札幌の凍結した道の上にいたという強行軍でした。翌朝の気温は氷点下7度。顔が凍りそうでした。
そのときに行った大倉山競技場は、ラージヒルという大きさのジャンプ台で、今回の大会でも使われます。ジャンプ台を初めて見た人は、その大きさに誰もが驚くでしょう。僕が始めて見たときの印象は、ジャンプ台は「高層ビルの壁」であり、選手は「スタントマン」でした。
スタート地点の高さはおよそ130m。ビルの30階以上の高さに相当します。選手がスタート地点から助走をはじめると踏切り時には時速90キロにもなり、靴1足分移動するのに1/100秒しかかからない速さ。ジャンプ台から飛び出した選手をジャンプ台を正面から見ると降ってくる、いや落下してくるように思えます。
僕は長野五輪の行われた白馬よりもこのジャンプ台が好きなのですが、その理由はジャンプ台の横で観戦できるのです。選手が飛んでる瞬間を真横から10mくらいの距離で観られるので凄い迫力です。
そこで観ていると選手が風を切る音が聞こえます。板かスーツかヘルメットかわからないですが、ヒューーーーーとかブォーーーーーと飛んでる音が聞こえるのです。選手はゴーグルを付けていますが、口元は隠れてないのでテレビでは見えない口元の表情も十分に見て取れます。
着地するバーンは壁のような傾斜があるので、そんな姿を見ていると彼らの恐怖心はどうなっているのかと不思議に思えてきます。サーカスが子供だましに思えるほどです。
試合や練習が無い日には、ジャンプ台の上まで登ることができます。僕はこの大倉山ではなく白馬で登ったことがありますが、みなさんも機会があれば、ぜひともその怖さを肌で感じてみてください。その凄さがわかると思います。