某ビール会社のCFで思うこと

あるビールメーカーのCFで、かつての日本のミュージシャンが
再結集して登場するというシリーズがある。
「時代を超えても変わらない価値を訴求する」のがこのCFのコンセプトで
商品の特性と合わせたわけだ。

少し前なら、加藤和彦率いる「サディスティック・ミカ・バンド」。
「Sadistic Mica Band Revisited」として結成された。
ボーカルはミカではなく、木村カエラだ。
バックはオリジナルメンバーが顔を揃えた。
加藤和彦、高中正義、小原礼、高橋幸宏。
(因みに小原礼の奥様はミュージシャンの尾崎亜美だ。)

もう一つは寺尾聡。
「ルビーの指環」が大ヒットした、名優宇野重吉の長男である。
俳優としても個性的な人だけど、ミュージシャンとしてもなかなかだと思う。
こちらも「寺尾聰 With Friends」というユニットで
井上鑑、今剛、高水健司、山木秀夫ら日本のトップクラスの
ベテランミュージシャンが出演していた。
(因みに井上鑑の奥様はフォーク歌手の「やまがたすみこ」だ。)

更にこのCFで採り上げられたのは、
僕らの世代なら興味のあるなしに関わらずどこかで必ず聴いたであろう
「心の旅」の「チューリップ」だ。1973年(昭和48)に大ヒット。
ちょう高校生という多感な時代だった。

そして今は、
なんと「YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)」が登場してるじゃないの。
CFだけのために特別に集まったそうだ。
YMOといえば70年代終わり頃から80年代にかけて大ヒットした、
日本テクノポップの代表的バンドだ。(ドイツにクラフトワークというグループもいたなぁ)
この後、似たようなバンドが多数出たが、YMOだけは別格だった。
学生から社会人へと移る頃のことだ。

それにしても今どきの私のようなオヤジと呼ばれる世代の、青春時代に経験した音楽が
こうも採り上げられるのは、正直うれしい。

リバイバルやその時々の流行なんてことを傍観していてもわかるのだけど、
やはり「変わらない良いもの」って、存在するんだと思う。
これから本当に新しいものがどれだけ出てくるのか予想ができないけど、
60年代から70年代、そして80年代、そして今をずっと見てきてみると、
音楽って実はそんなに劇的に変わった、というのはまわりの出来事の変化よりも
意外と少ない気がする。
もちろん電気楽器の登場や新しい奏法などの導入があったにしても、
それまで別々だったジャンルの音楽が融合して新たなジャンルを形成したとしても、
それはきっと、「良いものは変わらない」ということの証明でもあるような気がするんだな。

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このブログ記事について

このページは、cforceが2007年2月 5日 09:00に書いたブログ記事です。

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