前回に引き続き、韓国の旅・色と形の後半戦です。
終日自由行動の二日目は、「水原」(スウォン)に出掛けました。
ソウルから南に40キロほどのところです。
ワールドカップサッカー競技場もあるので、サッカーファンの方は
聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。
その競技場の遠景です。
ここは世界遺産の水原華城(ファソン)があります。
これは1794年〜1796年の間に築城されたそうです。
風水的見地から見てもとても良いとされていたそうで。
この華城は城郭都市になっており、まるで万里の長城のような雰囲気でした。
城郭に登ると、町が一望できます。城郭は1周するのに約2時間半ほど、
朝鮮第22代正祖大王が1794年から1796年にかけて築いたものです。
一部復元されていないものもあり、現在進行形という状況です。
全ての施設は回れないので、約1/6くらいを回ってみることにしました。
まずは青龍門(チャンロンムン)からスタートします。
ここには観光案内所があり、近くに駐車場もあります。お土産やトイレなどもここで。
上の写真が蒼龍門(チャンロンムン)の東門(トンムン)。
ここも朝鮮戦争のとき消失してしまったものを復元したものだそうです。ところどころで石の色が違い、その様子がわかりますね。
訪花隋柳亭に立ち寄り、最後は北の華虹門までいって戻ってきました。
訪花隋柳亭は華虹門のすぐ横にあります。
ここはとても見晴らしの良いところです。
もともとは見張台であり兵士の休息所でもあったそうで、
下には龍池があり、春は桜の名所になっているそうです。
私たちの訪れた9月頃は柳が立派に茂っていました。
ここを築いた正祖大王が酒宴を開いたという話もあるそうです。
途中で見かけた文様など。
「太極」です。「宇宙最高の原理」を意味するということですが、
陰陽、火と木、男女、動静などを表現していて、融合と調和を象徴するものだそうです。
窓の部分の絵も面白いですね。獅子でしょうか?
ここは綺麗に整備された公園のようなところで、歩いていても
とても気持ちの良いところでした。時間があったらゆっくりしたいところです。
続いては車で移動。
韓国の伝統文化が体験できる「韓国民俗村」に向かいました。
韓国民族村は、水原(スウォン)のそばにあります。
まるでタイムスリップしたような、昔の韓国の風景を見ることができます。
ここには韓国の歴史的な建築物がリアルに再現されています。
実際に建物に人が住んでいます。
そしてキムチを漬けたり、唐辛子を干したりしながら、
昔ながらの生活をしており、その暮らしぶりも見学できるようになっています。
唐辛子の赤が陽の光でさらに映えますね。
農楽の踊りもオススメです。若い青年達が楽器を鳴らしながら舞います。
この中の建物では、昨今人気が出てきている韓国の歴史ドラマや時代劇映画の
ロケが行われていて、建物の入口にもその表示がありました。
その表示の近くには、下のような絵が貼られています。お札のような役割でしょうか。
下の方の表示には「KBS不滅のイ・スンジン」、「海神(ヘシン)」、「ファン・ジニ」とあり、
住居の撮影に使われたようです。
虎の絵です。他にも兎などもありました。門のところに貼ってあります。
上はKBSドラマ「ファン・ジニ」(ハ・ジウォン主演)と
映画「ファン・ジニ」(ソン・ヘギョ主演)でここが使用されたとハングルで書いてあります。
ファン・ジニは朝鮮王朝中期に実在した天才的詩人であり、有名な妓生(キーセン=芸妓)で、
まさに才色兼備の女性だったそうです。ドラマは昨年、映画は今年夏に韓国で封切り。
共に日本未公開です。
これ以外にも大道芸のような見せ物もあったりで、なかなか楽しいところでした。
またここでは伝統的な韓国の婚礼を再現したイベントが毎日行われています。
韓服を着用した儒教の教えに則った儀式だそうです。
これはどうしても見たかったのでソウルへ戻る時間が遅くなるのを覚悟で見学しました。
伴奏はまるで雅楽のような感じで、韓国映画(時代劇)の「酔画仙」などでも婚礼シーンがあり、
見られた方もいるのではないでしょうか。(伴奏は実際にはテープだったのが残念ですが・・・)
おまけ
【おいしい韓国!!】
2日目に明洞(ミョンドン)で食べたトッポッキです。
トッポッキは棒状の餅で、少し甘みのある辛いスープに絡めてあります。
ラミョン(即席麺)を入れてもらいました。手前の白っぽいものは解けたチーズです。
これはうまかったですね。見た目ほどは辛くなくおいしくいただきました。
別にご飯をもらい、具を食べ終わった後に入れてもらい
炒飯のようなものを出してくれました。これまた激ウマでした。
黒いのは海苔で、とても香りが良いです。
焼きそばやたこ焼きの青のりと一緒ですね。
下の写真は民族村で食べた石焼きビビンパブ。
これまた日本でもお馴染みのメニューなので物珍しさはありませんが、
具の色は考えてありますね。食べるときは混ぜてしまうんですが・・・。
韓国の海苔巻き。キムパプといいます。となりにはキムチが。
イカ(奥)と大根のキムチでした。
イカは激ウマ。ゴマ油がきいていて食欲もすすみます。
韓国の食べ物はこのように朱色の料理が多いです。
食欲がすすむ色といえます。そこそこ辛いですが、
今回辛くて食べられないということもなく、激辛好きな女房殿は不満だったようです。
ドラマや映画で良く出てくる「ジャジャンミョン」。ジャージャー麺のことですが、
これも今回どうしても食べてみたかったのですが、なかなか食べられませんでした。
最後の仁川(インチョン)空港のレストランで結局は食べたのですが、
思ったよりおいしいものではなかったですね。
街にはラミョンというハングルが書かれた店があって、ここではインスタントラーメンが
食べられます。店で即席麺?という感じですが、これは食べずに終わりました。
麺好きの私としては非常に残念!
ところで、ホテルの近くの路地で印刷屋さんを発見しました。
もう午後10時も過ぎていたのですが、まだ開いていて、奥に印刷機も見えました。
事務所の入口には「CTP」の文字が見えました。
こちら韓国でも印刷はすっかりCTPになっているようです。
14年前に初めてバリ島に行き、色や形の不思議さに魅せられましたが、
今回も違った面白さを発見できました。また近いうちに訪れたいと思います。