2017年8月アーカイブ
text by 赤様
こんな人は、なかなかいないと思っている。
それは、
何度も金メダルを獲ったからではない。
世界で最も速いからでもない。
明るくてお茶目で偉そうでなくて、
いつも楽しそうだからだ。
本名 Usain St.Leo Bolt
※「Usain」はウサインではなく「ユーセイン」と発音。
競技成績が良くて、
かつ人間的にも魅力があるから人気のある選手は、
これまでにもたくさんいた。
でも、そうした選手は、
練習にも貪欲で、
私生活も競技を中心とした行動をしている場合が多い。
それがゆえに、
ファンやマスコミに対して一線を引き、
それらと接する時間以外は、
自分を隠すことがある。
それが物足りなくて、寄ってたかって選手を追い回す光景は、
テレビでもお馴染みだ。
選手もひとりの人間だから、それはしょうがないと思う。
「あの選手は無愛想」などと思わないで欲しい。
それは競技で結果を残すための、
彼らなりの集中する手段なのだ。
そこからわかるのは、
たいていの選手は、
それだけでイッパイイッパイなのだ。
でも、ボルトはちょっと違う。
チヤホヤされるのが好きなのか、
賑やかなところが好きなのか、
人と接することを厭わない。
見知らぬファンにもおどけて見せたり、
マスコミにもフォトジェニックなポーズをとったりと、
とにかくサービス精神旺盛だ。
「彼はとてもフレンドリー」という記事や、
競技後の取材も数時間立ちっぱなしで対応してくれた、
という記事も多くみる。
競技のスタートの前には、
脱いだウェアを運ぶ係員とグータッチをするのは、
ファンの間では有名な光景だ。
係員は、ボランティアかアルバイトの一般の若者の場合が多く、
ボルトの担当になって浮かれているところに、
グータッチまでしてもらい、係員から笑みがこぼれる。
他の係員は、ウェアをプレゼントされたこともある。
極度の緊張と集中を強いられる場面で、このゆとり。
こんな選手、今まで見たことがない。
たぶん彼は人間そのものが好きなのだろう。
そんなボルトでも、
結果が出るまでは、かなり苦労をした。
脊柱側弯症(せきちゅうそくわんしょう)という病をかかえていて、
今現在も彼の背骨は曲がっている。
これが脚の筋肉に大きなダメージを与えるので、
日頃からその対策を欠かさない。
トップ選手になる前は、
その影響でレース中によく肉離れを起こして途中棄権し、
よく泣いていたのだそうだ。
本当は気が優しくて健気な人なのだ。
ただ単に天賦の才の恩恵にあずかってきたわけではなく、
逆境を乗り越えてきた上に、
今の世界最速の称号があるのだ。
これで見納めになってしまったのは、とても残念だが、
彼の今後の日常でも、
誰かを和ませていくのであろう。
近頃はもっぱらInstagramにハマっております。
ボクのインスタはというと、完全に写真絵日記と化しています。
日常、ふと心に留まった風景、食べ物(B級グルメばかり)、自転車、そしてバリ島などなど。
毒にも薬にもならない、他愛ないものばかりです。
前回のブログでも触れましたが、あれからさらにインドネシアの自転車乗りの皆さんから
いいねやら、コメントやら、そしてフォローもいただきながら、
こちらもお気に入りの写真には「いいね」してみたり、コメントを入れてみたりしています。
自分も、レトロな手持ちの日本車(自転車ですが)の写真をアップしています。
時々アメリカやヨーロッパ圏からコメントをもらって、そこで気がついたのですが、
意外に日本車の人気があるのだということ。
これは予想していなかったことでした。
日本国内なら同好の士もそこそこいるんだろうというのはありました。
海外にもいるんですね。マニアな人たちが!
さらには日本食に興味のある、それも純和食というよりは、
上で書いたようなB級グルメに反応する人も少なからずいるということ。
こういうものもいいことばかりではないこともあります。
幸いボク自身が出くわすことはありませんが、あるハッシュタグで検索していて
たまたまヘイトのようなコメントを入れられている投稿を見かけることもあります。
ワールドワイドな視点で見ると、多様な意見や考え方に感動することもある反面、
その裏返しの、対立や偏見、嫌悪などを煽るような人物もいるということは残念なことですね。
また、この季節がやってきました。
我らが織田くんの出番です。
なんと今回で20年目、11回目の織田くんの夏です。
彼は、テニスをやっていたそうで、
陸上競技とは全く無縁でしたが、
キャスター就任の当初からかなりの知識を身につけてきて、
もう今となっては、
立派な陸上競技マニアです。(笑)
ホント勉強家です。
彼がキャスターを勤めることについて、
賛否両論はあるでしょうけど、
素人にもちゃんと説明してくれて、
それを自身の体温で熱く伝えるのは、
陸上競技にとってもの凄い貢献です。
陸上競技連盟は彼を表彰してもいいと思います。
ホントに。
残念なのは、
国内の陸上競技大会には来ないこと。
でも、これだけの有名人ですから、
警備のことなどを考えると、
ちょっと無理なのかな、とも思います。
彼の周りに人だかりが出来て、
レインボーブリッジでなくても、
道を封鎖してしまいそうですからね。(笑)
陸上競技というのは
ちょっと特殊だと僕は思っていて、
それは、
日本選手があまり強くないこと。
優勝争いをしそうな選手は、
ほとんど海外の選手です。
日本の強い選手をあえて挙げれば、
競歩やマラソン、または昨年引退したハンマー投げの室伏くらい。
それなのに、何年も中継が成立するのは、
ちょっと不思議ですよね。
話しを戻しますが、
放送局はそこに目をつけて、
そんな強い海外選手を事前に取材しようと、
彼を海外に視察に行かせるんですね。
海外なら警備の必要も無いし。
うまいですね。
そういう意味では、
彼がキャスターを勤めたのが陸上競技で、
ちょうど良かったのかもしれないですね。
さてこの夏は、
どんな織田くんが見れますでしょうか。
あっ、できれば、
織田くん同様、競技の方も注目していただけると、
ファンとしてありがたいですね。
ボルトくん、最後ですし。(笑)