想定どおりにいかなくてもおもしろい

text by 赤様

ある商店街で、
自転車を降りて通行してほしいという要望があった。
ある大学のゼミの仲間たちが、
その対策を試みた。

道路に、線やマークなどを、
目立つように記してみて、
通行者の反応を遠くから観察した。

その意図に気づかないのか、
忙しいから無視しているのか、
なかなか通行者の反応は芳しくない。

こうした方がいいのかも、、、
それぞれが様々な修正案を出し、
「次はそれをやってみよう」と、
その都度修正してはまた見守った。

するとようやく反応する人が現れた。
一同拍手。
その後も微修正を重ねたが、
自転車を降りてくれた人は、
数時間で数名という結果だった。

一緒に状況を見守り、それをレポートしたタレントは、
微々たる成果に肩を落とした。
でも、ゼミの一同は、
みんな爽やかな明るい笑顔だった。

感想を求められたひとりが「おもしろかった!」と答え、
その言葉に多くの仲間が同調した。
それを不思議に思ったタレントは、
理由を尋ねた。

実験が意図どおりになったらそれはそれで嬉しいけど、
それは想定の範囲内だから何の発見も無い。
逆に上手くいかなかった方がいろんな発見がある。
だから想定どおりにならなくてもおもしろいんだと。
なるほど!と思わされた。


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このページは、cmemberが2025年6月27日 09:00に書いたブログ記事です。

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