text by 赤様
阿部詩選手が敗れて涙している姿を見て、
フランスの観客から「UTA」コールが起こった。
フランスは柔道人気がものすごく高い。
熱心なファンもたくさんいる。
日本選手はかなり知られていてリスペクトもされている。
フランスの柔道関係者は定期的に来日して、
交流したり情報を得たりしていると、報道されていた。
フランスのマスコミが、
試合後の日本選手にインタビューしているところも中継に映っていた。
でも僕は、日本のマスコミが、
フランス選手をインタビューしているのを見たことがない。
日本の柔道人口12万人。
フランスの柔道人口50万人。
日本ではどんどん柔道をする人が減っているらしい。
フランスでは、
小さい子どもが親子で参加できるイベントや、
家族ぐるみで参加できるイベントが盛んで、
そうしたことが人口の増加や、ファンの拡大、
柔道への愛情につながっていることと想像した。
日本も同じようなシーンになったら、
他国の選手を勇気付けるようなエールを贈り返そう。
柔道の母国なら、そんなふところの広さがあると思っている。