「お兄ぢゃんのぶぁかぁぁぁーーーー!!!!!」
自分で言うのもなんですが、
私と兄は、とても仲むつまじい兄弟でした。
近所に年の近い子供がいなかったこともあり、
小さい頃はいつも兄と庭で遊んでおりました。
毎日のようにケンカしては、よく泣かされていましたが(笑)
それでも兄が大好きでした。
そんな兄との思い出のなかで、夏になると毎年思い出すことがあります。
それは、ある暑い夏の日のことでした。
庭の栗林で兄と2人、遊んでいた時のことです。
「・・・ワン!・・・ワン!ワン!!」
遠くから一匹の犬が、リードを宙になびかせながら、こちらに向かって走ってきました。
どうやら、飼い主はリードを持たずに散歩させているようです。
慌てる様子も無く、のんびりと歩いています。
(お、おぉおおにいちゃん、どうしよう・・・!!)
鎖でつながれた状態ならば平気なのですが、縦横無尽に動きまわる犬は恐怖そのもの。
助けを求めて兄を見ると、何か思いついた様子で私を見ました。
「よし。お前おとりになれ」
「へっ?」
次の瞬間、犬の猛烈なタックル。
倒れて仰向けになった上に4本の足が重くのしかかってきました。
「う゛あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ハァハァ荒い息をした犬の顔が間近に迫ってパニック状態。
もう、叫ぶしかないですよね。
兄は、その間にそっと犬に近づいてリードを拾い、
「捕まえたー」と、飼い主に手渡したのでした。
「よくやったな、作戦成功だぜ♪」
服は土まみれ
顔はベトベト
放心状態のなか、思いました。
(・・・ぜんぜん成功じゃない・・・!!)
その後、大泣きしたのは言うまでもありません。
「お兄ぢゃんのぶぁがぁぁぁーーーー!!!!!」
それでも、翌日にはケロッとしてまた一緒に遊びましたが。(笑)
ほんと、仲のいい兄弟なんです。
キムカルさま。
おとりって・・・(爆)
今でも仲いいですか~?
懐かしい笑い話になるんじゃないですかね~^^