おじさんチャリンコ族は急げない   by こじこじ

| コメント(2)

今日は自転車の話。
自転車といっても、通勤に駅まで使っているというような自転車ではない。
みなさんも自転車ごときに数十万円をかけて購入する輩が居ることは、多少なりともご存知かと思う。実は私もその病気な、いわゆるマニアなのだ。その中でもツーリングという旅の道具としての旧式の自転車のことが何とも好きでたまらない。今でこそ「マウンテン・バイク」や「クロスバイク」、「トライアスロン」などの他、最近にわかにその筋の愛好者にもてはやされている「ミニ・ベロ」まで、車種が増えているが、実際は昔からその種の自転車が存在していた。ある意味ではママチャリは「ミニ・ベロ」の一種だし、トライアスロンも基本的にはロードレーサーである。私の趣味は、その中の「ツーリング」だと先程述べたが、見てみればなんてことない、いわゆるサイクリング車のことだ。このツーリングだが、そのスタイルは1950年代にフランスで流行った「ランドナー」がオリジナルになる。日本の自転車の大半のスタイルは歴史的な観点から、イギリスを主体としたものが多かった。今でも自転車のネジや特殊部品などはイギリス式の規格が多い。タイヤのサイズ等やチューブのバルブ(空気を入れる口金)はイギリス式表記で、一部アメリカ式がある。アメリカ式はマウンテンバイクに多く、これは発祥がアメリカだからに他ならない。アメリカ式の便利なところは、車と同じバルブを採用しているというところだ。だからガス・ステーションでも空気の封入が可能だ。
さて、私の愛するツーリング車をご紹介しよう。

部屋に3台ある。

一台目はタイヤの太いツーリング車。キャンピングと呼ばれることもあり、その名の通り、何日間かの泊まりがけが前提のクルマだ。太めのタイヤと専用のサイドバッグを装備。そのためキャリアも特殊である。一枚目の写真がそれだ。この写真は新婚旅行で北海道に行ったときのもの。北海道を1週間ほどで半周ほどかけて走破した。といっても、実は部分部分で輪行(りんこう:自転車をパッキングして列車などで運ぶこと)も行っている。思い出深いクルマだ。これが一番乗り安い。
二台目は典型的な「ランドナー」という車種。日帰りから数日程度の短めのツーリング向け。これの源流がフランスの「ルネ・エルス」などのオーダーメイドの自転車達だ。当時のフランスでは軽量化のコンテストがあり、耐久レース的な内容で、いかに軽く作るかでいろいろな自転車メーカーや手作り工房の職人が腕を競った。その中でも高級な仕様で名をはせたものがあって、その工房が「ルネ・エルス」や「アレックス・サンジェ」という工房だった。この工房の自転車のコンセプトやスタイルを東叡社がまねて作り始めた。その後、東叡社独自の品質の良さも手伝って、今では海外でもクラシック風自転車愛好家の中でもそれなりに有名な工房となった。今のところ「ルネ・エルス」は後継者が居ず、店を畳んでしまい、今残るのは、かっての生産車だけだ。絶版車というところか。幸い「アレックス・サンジェ」は現役で活動中で、オーダーも可能になっている。しかし、その価格は、クルマを買う覚悟が居る。完全オーダーメイドだが、時間はかかるし、一部の代理店を除けば、本国フランスに出向かなければならない。「ルネ・エルス」に至っては、絶版車と言うこともあって程度の良いものは百万円を下らない。あ〜恐ろしや!
東叡社に話は戻って、この二台目は総クロームメッキのランドナーだ。サイズはほぼ一台目のものと合わせている。(乗りやすいからネ)高校の時に憧れていた東叡社のランドナーを、十数年かけてやっとオーダーしたものだった。てなわけで、相当部品も良いものをセレクトした。
一台目と二台目のものは埼玉にある「東叡社(とうえいしゃ:ブランドはTOEI:トーエイ)」製作のものだ。

toei1.jpg
toei2.jpg

三台目はミニ・ベロである。フランス語で「小さい自転車」のことだそうで、即ち「小径車」のことである。タイヤの直径が普通ならば26インチや27インチのところ、これは20インチなのである。で「ミニ」なのである。これは思いの外軽量化できる。この状態で10kgを切っている。しかも小径車なのだろうか、坂道に強い。ちょっとした坂道も比較的楽に上れる。輪行するときパッキングしてもスペースをとらないので、重宝する。私はこのクルマで、親友の居る金沢まで輪行したが、網棚に載せられた。製作は神奈川にある「細山製作所(ブランド名:FUTABA)」である。この店の主人細山氏はかなり昔から小径車のオーダーを行っており、価格もオーダーにしては比較的お求めやすい価格になっている。ところで最近では、ミニ・クーパーの設計士が作り始めたという「アレックス・モールトン」も街でよく見かけるようになった。フランスのプジョーの小径車も多い。

mini.jpg

さてタイトルの「おじさんチャリンコ族は急げない」は、「チャリンコ族は急がない」熊沢 正子著のタイトルをもじったものだ。体力の落ちたおじさんには急ぎたくても急げないという皮肉である。
最近はあまり彼らの出る幕がない。本当ならもっと活用して体力づくりに役立てたいところだ。あまり焦らずゆっくりこいつらと付き合っていこうと思う今日この頃である。

コメント(2)

僕も「チャリンコ族は急がない」読みました。半分くらいだけど・・・。
僕も自転車乗ってます。車種はTREK1000です。ロードレーサーです。やっぱり僕はロードレーサーが好きです。近いうちにレースに出たいのですが、僕の自転車のようなドロップハンドル車は参加できないレースが多くて、ちょっと怒ってます。

赤様
愛車はTREK1000ですか。
アメリカ製のアルミフレームのレーサーですね。
私もTREKは好きです。ホントは新素材レーサーも興味有ります。ドロップハンドル車は参加できないレースが多いなんて、おかしな話ですよね。マウンテンバイクでもドロップ仕様が有るのにね。もう手放してしまいましたが、以前Bianchのレーサーにも乗ってました。レーサーって、その気にさせる雰囲気がありますね。レーサーに近いランドナーも有るんです。実は。スポルティーフって車種なんですが、これって、泥よけが無いとまるっきりレーサーです。あ〜、また自転車が欲しくなってきた!←病気だ!

カテゴリ

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.14-ja
白黒写真カラー化サービス Coloriko - カラリコ -

このブログ記事について

このページは、cforceが2005年12月 5日 11:35に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「あなた暇でしょ?」です。

次のブログ記事は「今のサッカー日本代表に必要なもの」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。