長嶋さん

text by 赤様

長嶋さんがお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りいたします。

以前僕は野球場で働いていました。
僕らの控室は3塁側のベンチの隣りにありました。
ある時から試合前に長嶋さんが来るようになりました。
他の球場だと、監督室というものがあるのですが、
古い球場だったので、そうした部屋はなく、
ひと息つける場所を探していたのかもしれません。

あんな感じの人柄なので、
僕らとも気さくに会話をしてくれました。
いつしか会話がはずむようになり、
いつの間にか試合が始まっていて
「監督始まってる!」
と誰かが言うと慌ててベンチに戻る、
そんなこともよくありました。

ある日、同僚が恐る恐るサインを頼むと、
快く書いてくれました。
次の日、全員で作業をする為部屋を空けていて、
戻ったら長嶋さんがすでに部屋に来ていました。
机には色紙が5~6枚積んであって、
それは同僚が、
誰か他の選手にサイン貰おうと準備していたものでした。
しかし長嶋さんはその色紙にすでにサインを書き始めていて
「これ、いいんだろう?」
と戻った僕らに言い、同僚は汗を拭きながら
「は、、、はい。。。」
と言うしかありませんでした。
色紙を見るとサインを書きたくなっちゃうんでしょうね。

そんな気さくで優しくてお茶目な長嶋さん、
これはファンになっちゃいますよね。
愛される理由がわかる気がしました。


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このページは、cmemberが2025年6月13日 09:00に書いたブログ記事です。

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