text by 赤様
パリパラリンピックが始まりました。
でも今回も僕のブログはオリンピックの話しです。
と言っても、スポーツの話しではなく、運営の話しです。
今回のオリンピックは、
既存の施設で競技を行いました。
環境に配慮し、無駄なことに費用をかけない、
というのは最近のオリンピックの大きなテーマです。
フェンシングの会場は、
1900年のパリ万博のために建てられたグランパレという展示会場。
歴史ある建物で、ここの雰囲気が秀逸でした。
ベルサイユ宮殿は、馬術などの会場になり、
エッフェル塔前の広場には仮設スタンドができて、
ビーチバレーの会場になりました。
市民の憩いの場であるコンコルド広場や、
トロカデロ広場、パリ市庁舎前の広場も、
競技会場になりました。
こうしたところには大規模な仮設スタンドが作られました。
地震が来ない国だからこんな事ができると、
ある著名人が仰っていましたが、
そんな歴史的な場所や観光施設が会場になることは、
そのあいだ、
そこでの観光ができないということとイコールです。
観光収益の面でのクレームは出なかったのでしょうか。
また、一時期または全期間を通して、
道路はあちこちで警備や運営のために封鎖されました。
地下鉄の駅は15駅も閉鎖されたそうです。
開会式の日は、
パリから半径150km圏内の上空が飛行禁止になり、
セーヌ川にかかる橋も封鎖。
中継の合間に映るパリの街をみていたら、
そんなことが気になって、いろいろ調べてしまいました。
こんなことを東京でやったら、
世間からものすごいブーイングを食らうでしょう。
いや、そもそも、そんな計画は通らないと思われます。
そこまでやってるパリの行政と、
市民の理解度(心よくは思ってはいないでしょうが)は、
すごいなと感心してしまいました。
そういうオリンピックに嫌気がさしたパリの住人は、
バカンスをとって郊外に出て行き、
旅行者に家を貸しているのだと聞きました。
支持する人も不支持の人も、
オリンピックへの向き合い方が日本とは違うなと感じ、
個人的には、益々フランスへの興味が膨らみました。