text by 赤様
さて、2016年の最後のブログになりました。
今年も僕が印象に残った人を紹介しようと思います。
今年はこの2人です。
■新井貴浩
今年のプロ野球は広島カープが話題をさらった年でした。
そのなかで彼がセリーグMVPを獲得。
優勝の立役者と言えますね。
彼は今春、大打者の証となる2000安打を達成しました。
そのときに黒田投手が中心となって、
彼を祝うTシャツをつくりました。しかも彼には内緒で。
Tシャツの背中には「あの新井さんが・・・」という文字。
それというのも、
新井選手はクソが何個もつくほどマジメ。
だけど天然・・・。
何事にも一生懸命だけど、時々ポカをする。
チームで2番目の年長者ですが、
そんなところがチームみんなに愛されているのだと。
そんな彼でも達成したんだという驚きと、たくさんの親しみをこめて、
チーム全員がこのTシャツを着て彼の前に現れた。
その時の彼の驚きっぷりったら・・・。
というのが春の出来事。
秋になり、
黒田投手が200勝を達成しました。
今度は新井選手が中心になり、
「あの黒田さんが・・・」と書かれたTシャツをつくりました。
もちろん黒田投手には内緒で。
そしてまた全員でそのTシャツを着て黒田投手の前に現れた。
なんかいいストーリーですよね。
カープが優勝した瞬間、
新井選手と黒田投手が涙の抱擁をして、
球場全体から拍手が湧き上がったのは、
ファンならずとも感動の光景でした。
こんなベテラン選手がいるチームなら、
雰囲気や結束力がいいのも頷けます。
■羽根田卓也
リオオリンピックで銅メダルをとったカヌーの選手です。
それがキッカケでメディアで取り上げられるようになり、
イケメンということもあり引く手あまた。
でも、それまでの経緯は、
凡人では成しえない険しい道のりでした。
日本のカヌーのレベルはかなり低く、
施設やノウハウなどの環境面も強豪国とは雲泥の差。
高卒後、彼は単身、カヌー大国のスロバキアに渡ります。
言葉も通じない、友人もいない・・・
でも腐ったってどうしようもない。
独学でスロバキア語を習得し、
生活の全てを競技に費やし、
10年経った今年、
ようやくオリンピックのメダルを獲得します。
銅メダルが決まった瞬間、
他国のライバルの何人もが彼を祝福。
こんな光景は他競技でもあまり見ないことです。
彼の熱意をライバルはみていたのですね。
今年は、ともにスポーツ選手になってしまいましたが、
このほかにも、印象深い人たちがたくさんいました。
今後、何かの折にふれて紹介できたらと思います。