text by 赤様
あたたかくなってきて、
風を通すために窓やドアを開(あ)けています。
僕の席に近いドアも、ご多分にもれず開いているのですが、
ドアの後ろを人が通るために、あまり大きく開けられません。
そこで微妙な具合にするのですが、
この開き具合が、
どうやらみなさんのココロをくすぐるようなのです。
その幅というのが、
人が横向きになれば何とか通れるほど。
人間って不思議なもので、
通れるか通れないかわからないくらいだと、
通ってみたくなるのですかね?
意外と多くの人が、カニのように横向きになって、
ドアを動かさないようにして通ろうとします。
気づけば自分もそうしているのですが、
他人のその姿を見ると笑えてしまいます。
そういえば、子どものころって、
2本の電信柱の間とか、ソファと家具の隙間とか、
わざわざ細く狭い空間を通って遊んでいましたよね。
申し合わせはしていないのに、
みんな同じことをします。
そのあり様を見ているのがオモシロイ。
ドアは手で押せば、ラクに通れるのに・・・。
これって人間に備わっている遊び心なんですかね?
思いついたらやってみる。
人間の本能のなかには、そういうものが元々あって、
もしかしたら、それが様々な物事を生み出してきたのかもしれません。
音楽やスポーツがよい例ではないでしょうか。
限られたルールのなかでいかに遊び心を生かせるか。
それが人生を面白くすると僕は思います。
お行儀が良いばかりじゃ、つまらないですよね。