text by 赤様
外苑前の駅から神宮球場へと続く道。
その途中によく行くラーメン屋がある。
連休中、秩父宮でラグビーを観たときに立ち寄った。
こうしたお店には、
海外から来た人たちが働いているのをよく見かけるが、
この店にも、そんな人たちがいる。
彼らの多くは、あまり日本語が上手くないが、
このお店では、そんな彼らの必死さがみえて、
いいなと思っていた。
なぜなら、カウンターの裏側に、
たくさんの注意書きが貼られているからだ。
彼らには悪いが、
そのうちのひとつに思わず笑ってしまった。
「メンマとしなちくは同じもの」
そう書いてあった。
なんとも微笑ましい。
ビールを飲んでいるおじさんたちが、
「メンマ」とメニューに書いてあるのに、
「しなちく」と注文するのだろう。
そもそも、なぜ言い方が2つあるのだろうか。
日本語がカタコトの彼らにとって、
これは大きな問題だ。
ま、そんなことは置いといて。
2020年には東京オリンピックがあり、
また政府も、
海外からの観光客を増やして外貨を稼ごうとしている。
僕らができることがあるとすれば、
彼らの言葉使いに寛容になることなのかなと、
僕は思う。
僕らが海外で完璧な英語が話せないときでも、
快く対応してくれる現地の人のように。