アイドルと選挙

text by 赤様

総選挙 国政よりも AKB

これは会社の同僚のTさんが呼んだ川柳だ。

消費税増税に関する与野党の取り決めがなされ、
どうやらこの秋は選挙ということになりそうだ。

選挙といえば、民主でも自民でもなく、
AKBだという感覚が、若者ならずともすっかり定着した感がある。

なにしろ、投票権目的にとんでもなく売れたと思いきや、
聴きもされずに街中に廃棄されたCDのあのあり様。
それこそ「1票の格差」を疑いたくなる光景だ。

ならば、いっそのこと「まえだ」とか「おおしま」とかを出馬させた方が、
得票できるのではないか、
なんて冗談でも言いたくなるところだが、
現実的には彼女たちに被選挙権がなく、
立候補すらできないのだ。

そのAKBの選挙がどんな結果になろうと、
僕らの生活には全く影響がないが、
これから始まるであろう国政選挙は、
ちょっと今までと趣きが違うのではないかと僕はみているのである。

その焦点となるのは、
税や財政のカラミではなく、おそらく原発だろう。

震災後これだけ大きな社会問題を生み、ドイツが完全撤廃を表明するなか、
みなさんはどうお考えだろう。

選挙のたびに政治家がマニュフェストを掲げ、
その賛同するところへ投票する、という今までの流れは、
投票者にとって、ちょっと受け身的なんじゃなかろうかと僕は思うのである。

毎週のように首相官邸を取り囲んで、
社会的に大きなムーブメントになりつつあるが、
原発撤廃を望んでいるのは、
今、相当な割合を占めているのではないかと思われる。

ならば「原発ゼロを目指す候補者に投票する」という集まりをつくり、
その集団が全国に○万票分、この選挙区に○万票分いるよ、
というように公表したら、
はたして候補者はそれらを無視できるだろうか、と考えるのである。

原発は、アメリカとの協定があるらしく、
それが国の方針を鈍らせているとも言われている。
いずれにしてもデリケートな問題であることは確かで、
その部分を濁す候補者も出てくるだろう。

でも、民意が主導権をとる選挙があってもいいのではないだろうか。
僕らが選挙結果を変えられるという実感を、
アイドルが絡まなくても感じられるようになれば、
この国は変わると僕は思う。

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このページは、cmemberが2012年8月17日 08:55に書いたブログ記事です。

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