開会式は文化の展覧会

text by 赤様

エリザベス女王にはビックリした。
なんと、彼女もオリンピック開会式のキャストのひとりだった。
女王は、この要請にすんなりと快諾したのだそうだ。

ロンドンオリンピックの開会式。
ジェームス・ボンドと一緒に、
ヘリからパラシュートで落下(もちろんスタントマンが代役)するという、
国家元首らしからぬ大胆さは、
その企画も含めて、さすがと思わせた。
もしかしたら英国皇室は、
文化に対する理解度、関心度がかなり高いのではないだろうか。

オリンピック開会式の演出は、何かにつけて話題になる。
いつもは辛口で知られる英国メディアも、
今回は大絶賛だったのだとか。

北京、アテネ、シドニー、アトランタ・・・。
これまでもそうだったが、
開会式はその国が培ってきた文化を表現する機会でもある。

宇宙開発の最先端をいくアメリカが、
ロサンゼルスの開会式で宇宙飛行士を飛ばせたのは有名なシーンで、
当時はもの凄いセンセーショナルだった。

また、芸術面でも見る者をひきつける。
童話や、音楽、映画、ファッションなどを取り上げ、
そこに、その国出身の俳優、コメディアン、モデル、
ミュージシャン、アーティストなどが参加する。

世界的に著名な彼らの登場により、
開会式は華やかで見逃せないものになる。
そしてその国が、
優れた個性を多数排出していることに驚き、
高いレベルで、かつ自由に躍動する土壌に憧れる。

もし、そういう芸術的なものに興味がある者なら、
科学の進歩や、通貨が安定や、物質的な豊かさよりも、
そういう気風がある社会を羨ましく思うのではないだろうか。

今回の開会式も、
メリーポピンズ、ハリーポッター、炎のランナー、007などが取り上げられ、
ポール・マッカートニー、ダニエル・クレイグ、サイモン・ラトルらが参加した。

僕は、文化の多様性や浸透度は、その国の心の豊かさを表していると思っている。
でも日本にも、世界に誇れる文化は数多くあると思っている。

東京が立候補している2020年の夏季オリンピック。
もし東京開催になったら、
誰がどういう演出をして、どんな人が参加するのか。
そんなことを想像すると、
文化や芸術に関心がある人にとっても、それは興味深いものになるだろう。

日本はもっと文化というものに対して、
プライオリティを高くもってもいいと思う。
そして、日本の文化を世界に披露する機会が、
どんどん増えてほしいと思う。

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このページは、cmemberが2012年8月 3日 08:01に書いたブログ記事です。

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