text by 赤様
先日、久しぶりにデパートに行った。
店内に入って驚いた。
ガラガラ・・・というより、客がいない。
フロアによっては、客よりも店員の方が多いところも。
日曜午後の渋谷なのに、である。
デザイナーの吉岡徳仁は、
「デパートが無くなっていくのは、
夢がなくなって利益を求めているからだ」と言っていた。
僕らが子供のころ、繁華街に買い物に行くといったら、
目的地のひとつにデパートが必ず入っていた。
親が買い物の足手まといにならないように、
僕らはおもちゃ売り場で新しいおもちゃに興奮し、
食品売り場の実演販売に見入り、
屋上の小さい遊園地で、アイスクリームを頬につけながら遊んだ。
しかし、長く続く不況で、小売業の収益は減り、
デパートもその波に飲みこまれた。
でも、世の中から魅力的なモノが減っているかというと、
もちろん、そんなことはない。
より多く儲けようと新しい商品が続々と開発され、
今も変わらず僕らの心をくすぐり続ける。
そう、僕らは、欲しいモノが無くなったわけではないのだ。
また、不況のほかに、エコという価値観が滑車をかけた。
僕らは、今までのような単純に消費するという行為自体に、
虚しさを感じ始めたと言ってもいいかもしれない。
消費の低迷とマスコミは連呼するが、
モノが売れなくなったのではなく、消費の仕方が変わった。
そのように考え方を変えるときがやってきたのだ。
そして、その新しい消費の仕方に順応しなければ、
その荒波を乗り越えられない。
僕にはそんなふうに思えてならないのだ。
世間をみれば、バブルや好景気を経験していない若者が増えている。
彼らは、金が無いなら無いなりのやり方を知っている。
この時代に合わせた、そんなお金の使い方をしている人が増えていったら、
消費は、今後も増えていかないかもしれない。
日本経済全体が新しい考え方への変化を迫られているように僕には思える。
金が循環されてこその経済。
これからは、今までに無い考え方が、夢をもたらしてくれる気がする。
赤さま。
CDが売れなくなって、渋谷の有名ショップも閉店となりましたね~。とはいえ、Webダウンロードは右肩上がりですので、需要はあるのでしょうね。
電子マネーだったり、Web配信であったり、世の中は急速に変化してきておりますね~。
印刷も、従来のフィルム~PS版~印刷機~印刷物という形態から、データ~Web配信という形態に変化しつつあります。
一言では言い表せないことでは有りますが、時代なのでしょうね~。