歌にしてまでも伝えたいこと

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text by 赤様

営業部のカロリーくんは、
夜も遅い時間になると、時折歌をくちずさむ。
歌の種類は、そのときどきだが、
自分の感情に即興でメロディーをつけて、
周囲の空気を柔らげる。

世の中にはたくさんの歌があるが、
歌の原点というのは、
そんなシンプルな感情から発生するものなのだろう。

僕はミュージカルが苦手だ。オペラもしかり。
好きな人からしてみれば「なぜ?」と思われるかもしれない。
何より、観ていて恥ずかしい。
なぜ、あのように大げさに歌うのか?
なぜ、それぞれの台詞が歌になっているのか?
長い間、僕の疑問だった。

あるとき、その類に詳しい人と話す機会があり、尋ねてみた。
その彼は、こんな説明をして、僕の疑問を一気に晴らしてくれた。

オペラは、ヨーロッパで発展した。
地図をみればわかるが、ヨーロッパは国が細かく分かれ、
多くの言語が存在する。
モーツァルトなど、僕らも知ってる有名な作曲家は、
当時、自らオーケストラを指揮した。
ひとつの地で公演を終えれば、また次の地に、
馬車に揺られ、あちこちに演奏旅行をしたのだ。

それぞれの公演を、
その土地の言語に合わせて行うのは非現実的だ。
それに、当時は、舞台の脇に字幕を出す装置も、
そこの言語に吹き替えて流す機械もない。

そういう条件のもとで、
感情をメロディーの抑揚で表現することで、
わからない言語でも伝わるように工夫された方法なのだと。

なるほど。
ドラマや映画でも、BGMによって、
それがどんな状況のシーンなのかがわかるのと同じだ。
翻れば、メロディーによって受け手のイメージを支配出来るのだ。

テレビのCMも同じようなことが言える。
メロディーがついたフレーズは記憶に残る。
普通にしゃべるよりもインパクトがあるのだ。
それを利用して、企業名や商品名を、
良い印象のうちに人々の脳裏にインプットさせていく。
受け手を基準に考えられた、効果的な手段なのだ。

ならば、これを僕らの生活にも取り入れてみてはどうだろう。
ありきたりの日常も変化し、
また、仕事でのコミュニケーションも効果的になるかもしれない。
そんなメソッドを確立して、自己啓発のスクールでも開いたら、
面白い取り組みとして注目され、この不景気の世の中で、
思わぬ経済効果を生み出してくれるかもしれない(笑)。

実際問題、そんなことになったら鬱陶しいことこの上ないが、
コミュニケーションが重用視されている昨今、
「伝えること」と、「伝わること」の違いを、
今一度、考えてみてはどうだろうか。

コメント(1)

赤様

それだけ感情が豊かなのでしょうね~。

盗作にならないことを願ってます(笑)


皆様お久しぶりでございます。

長い夏休みを頂いておりました・・・(ウソ)

・・・(爆)


がはは!

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このページは、cmemberが2010年8月13日 08:59に書いたブログ記事です。

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