東京マラソン2010完走編

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text by 赤様

想像していたとおり、いや想像以上に楽しかった。
今思い返しても、その思いがフツフツと湧きあがってくる。

しかし、天候は最悪。
日本を代表するトップランナーでさえも、
身体が動かず、リタイアした選手がいるほどの寒さ。

前日から、天気予報は傘マーク。
午後は好転するというが、少しでも早くやまないかと、
祈る思いで何度も何度も天気予報を見た。
何度見ても変わるワケはないのだが・・・。

朝起きると、雨はとどまることを知らず、テンションは下がる一方。
出場を誰にも知らせていなかったら、高倍率を通ったことなど忘れて、
おそらく二度寝していただろう。
でも、そこはなんとか自分にカツを入れて、新宿に向かった。

新宿に着くと、なんと応援部隊がいた。
赤いノボリまで作ってある。いつの間に・・・。
その力の入れようは何なんだ!

しかも平日よりも早起きして、ここに来ている。
貴重な休日くらい、仕事の疲れを癒せばいいのに、
と思うが、応援に来てもらえるのはありがたいことだ。

彼らに見送られスタート地点に向かった。
相変わらず雨はひどく、やんでから捨てられるようにと、
大きなビニール袋を逆さにして、首と腕が出る穴を開けて、それを被った。
でも、スタート地点についてから号砲までの20分ほどで、
身体が凍結してしまった。

号砲がなって走り始めてもなかなか解凍せず、欽ちゃん走りになる。
水たまりも序盤は避けられたが、湖のような大きなものにはまってしまい、
靴はあえなく水浸しに。
手袋もやがて同じようになり、体温は奪われ身体が動かず、
15kmくらいまでは「サ・ム・イ・サ・ム・イ」と凍えながら走った。

芝公園でトイレに並ぶ。ここで15分ほどのロスだ。
他のランナーの身体から湯気があがっている。
僕も手がかじかんで、手袋をとるのに2~3分もかかった。

でも、こんな悪天候だからこそ、沿道の声援はいつも以上にありがたかった。
レストランの店員。マンションのベランダから手を振る家族。
YMCAを大音響で流す学生。
雨なのに、こちらに注目してくれる。

竹橋には、怪しい?!応援部隊がいた。その数20名弱?
なんと、赤いノボリが3本もたなびいていた。
武田信玄が出陣か?!
ノボリの勇ましさとは裏腹に、
弊社の社員が柔らかい顔をしてのヤンヤ、ヤンヤの応援だった。
こんなに寒いのに、何をしてんじゃい!
でも、正直ありがたかった。
彼らは、茅場町と有明とでも声をかけてくれて、
長い道のりのカンフル剤になった。ありがとう。

銀座あたりでようやく雨も上がり、徐々に身体も解凍。
手袋の水分を雑巾のように絞り、カッパ代わりのビニールを脱ぐ。

それと同調するように気分的にも楽になっていき、
銀座~浅草~銀座あたりを通る20kmから35kmくらいがもっとも快調に走れた。
ハーフ以上の長い距離の練習ができなかったのに、
この区間が良かったのは自分でも驚きだ。

最後は苦しくなって、脚に痛みも出て、我慢しながらのゴールを想像していたが、
実際は疲労はあれど、局部的な痛みは無く、
最後まで笑顔で走るという目標が実行できた。

予想以上に走れた、いや走れてしまったというのが初マラソンの第一の感想。
でもやはり、疲労感はかなりのもので、
ゴールが見えたときは嬉しかったし、達成感はあった。

そんなネガティブな要因をあまり意識せずにすんだのは、
やはりお祭り的な雰囲気なのだろう。
マラソンは全国各地で行われているが、
この大会はマラソンではなく、
「東京マラソン」という固有のジャンルのものだと参加してみてつくづく思う。
そう、これはお祭りなのだ。

僕は携帯で写真を撮ったり、ブログを更新しながら走っていた。
また、楽しい雰囲気の仮装をした人たちと盛り上がったりもしたし、
沿道の人やボランティアとハイタッチした人数は、ゆうに100人は超えている。

見ず知らずの人々が注目し、無条件に声援をおくってくれる。
この感覚を味わえるだけでも、このマラソンに参加する価値があると僕は思う。
そんな雰囲気をまた味わいたくて、来年以降もまた応募するだろう。

天気がよかったら、沿道の人はもっと増えるだろうし、
そうしたら、より盛り上がることは間違いない。
個人的にも、今度は寒くないなかで走りたい。

コメント(1)

携帯で更新していたブログのURL、ミーのイヤーにリスンさせてください(笑)
来年はあたたかい中走れますように。
完走おめでとうございます。

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このページは、cmemberが2010年3月12日 08:58に書いたブログ記事です。

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