一枚の写真から

今日は自転車ネタはちょっとお休み。

昔のアルバムを整理していて見つけた写真。

mother.jpg

写っているのは私と母である。
裏を見ると手書きで33.4とある。
ということは、昭和33年4月ということで
私は1歳に、母は24歳になったばかり。
様子からすると栃木の宇都宮駅のようだ。
こんな頃もあったんだね、と妙に感心する。
勿論、私にこの頃の記憶なんて無いけどね。
因みに後ろに写っている男性は全くの他人である。
たまたま入ってしまったそうである。

アルバムの中でひとつ気になったのが、退色しているプリントだった。
高校の時の修学旅行のもので、全体に赤く変色し、色も薄くなりかけている。
他にも何枚かこのままだとまずいな、と思われる劣化したプリントがあった。

写真は見ていて楽しい。
今は主流がデジタルカメラになって、
プリントでもらうということもめっきり減った。
その代わり色褪せない、劣化のないデータというカタチで
受け取ることになって、手に取ってみるアルバムが存在しない。
まめな人ならプリントしてアルバムにしまっているかも知れないけど、
私などはパソコンのソフトで(iPhoto)にイベントごとに整理している。
特別必要のない限りプリントはしない。

とはいえ・・・
やっぱりアルバムというのは、手に取ってみていると
パソコンで見ているのとは違う感触があって、
個人的にはこちらの方が好きだな。

最近の若い人たちなら、ビデオテープでこのような過去の
あるひとときを残しているのだろうね。
動く画像だからリアリティーがあるし。
でも私は思うのだ。
動いていない色もない写真だからこそ、色々な想像ができるんだとね。

便利になりすぎると、人というのは、ある能力が後退してゆくそうだ。

最近の若い人の中には、本を読まない人が増えて、語彙力や読解力が足りないという。
メールでも携帯メールでも同じだけど、変換をガジェットがやってしまうので、
自分の身に付かないということもあるんだろうね。
動画もリアリティーはある反面、想像力を奪う危険もはらんでいる。
新しいイメージを広げるメリットもあるけどね。

先ほどの母との写真で、私は色々なことを想像してしまう。
母はこれからどこに行くのだろうか?
私は機嫌が良かったのか?
この日の天気は、傘を持っていてホームの端が濡れているから雨だったのだろうな。
この当時の列車はまだデッキの付いた客車が使用されていたんだな。などなど・・・

一枚の写真が伝える想像の世界は、謎を残す方が多いけど、
想像だからこその楽しさもあって面白い。

一枚の写真から思ったことだ。

カテゴリ

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.14-ja
白黒写真カラー化サービス Coloriko - カラリコ -

このブログ記事について

このページは、cforceが2007年9月 3日 09:00に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「今後とも宜しくお願いします。」です。

次のブログ記事は「夏の終わり→2」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。