text and photo by 赤岡
サッカーの世界では、
同じ地域のチーム同士が対戦する試合を「ダービー」という。
一方が他方に対して、ウチの方が強いんだと主張するのは
どこの世界でもよくある話しだ。
だから、同じ地域での主導権を握らんとするその戦いには、
その時の順位や実力に関係なく緊迫したものになる。
そうした自負も、行き過ぎると見苦しくなるものだが、
それが良い方に現れたのがスタンドを飾るデコレーションだ。
それぞれのチームのサポーターが工夫をこらし、様々な演出をする。
試合前に選手が入場する時が、そのデコレーションのクライマックスだ。
Jリーグで9年ぶりに実現した横浜ダービー。
横浜FCと横浜Fマリノスの対戦だ。
三ツ沢競技場は、両チームの気迫が真正面からぶつかり、がっぷり四つの状態。
グラウンドの上空で火花が散ってるようにスタジアム中が熱い。
そのデコレーションは実に見事だった。
芝のグラウンドをぐるりと囲むスタンド。
ほとんどの観衆が大きなカードを掲げ、それに参加した。
どこも途切れることなく続くデコレーションは、見るものの興奮を掻き立てた。