スノーボードクロス

                            text by 赤様
 ボンジョルノ~ッ!

 2月8日のブログで取り上げた、スノーボードクロスという競技。その女子の競技が17日(金)に行われ、大興奮のレースになりましたので紹介します。

 日本から出場の藤森由香。予選、1回戦と勝ち抜いて迎えた準々決勝のレースが、まさにスノーボードクロス特有のレース展開になりました。

 4人で争い上位2人に入れば、次のラウンド(この時は準決勝)に勝ち抜ける試合形式。スタートで出遅れた藤森は、最後尾を滑走。でも諦めずに懸命に後を追います。抜かれまいと先を滑る選手のコース取りに苦労しながら。

 すると勝負の神様がここでいたずらをします。コース中盤の急なカーブ。藤森の前を滑る2位と3位の選手がなんと転倒! 咄嗟の判断でそれをかわした藤森はその順位を保ってゴールし、準決勝への権利を手にしました。ゴール後はテレビ画面に向かって喜びを爆発させました(最終順位は、7位でした)。

 でも、サプライズはこれだけでは終わりませんでした。勝負の神様は誰も予想しない結末を用意していました。

 決勝のレース。優勝候補筆頭のリンゼイ・ジャコベリス(アメリカ)が、スタート良く飛び出しトップを奪います。すると後ろを滑るうちの2人がまたもや転倒! もう1人との差も開き、序盤で独走体勢になってしまいました。

 金メダルは決まったと誰もが思える展開。余裕の滑りでゴール前の最後のジャンプ台に。ジャコベリスはゴール周辺の観客席からも見えるそこで、ジャンプをしてボードを手で掴むハーフパイプ競技のパフォーマンスを披露しました。しかし、それが余計なことでした。こともあろうに着地に失敗し転倒。そんなことがなければ抜かれる心配のない2位のターニャ・フリーデン(スイス)に抜かれ、掴みかけていた金メダルを逃してしまいました。こんなクライマックスで絵に描いたようなドラマ。勝負はゴールラインを跨ぐまで決まらない。最後まであきらめるな。そんなことを再認識させられたレースでした。

 どうやらこのオリンピックで一番印象に残る出来事になりそうです。

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このブログ記事について

このページは、cforceが2006年2月22日 08:00に書いたブログ記事です。

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