今回は「見えないところ」のはなしです。
見えないところというのは、物理的な意味ももちろん含みますが
空間とか間とか、間接的な表現から思考的要素までも指しています。
クリエイティブ性が上がると、この見えない部分が増えてきます(おそらく)。
なんていうか、ストレートではなく変化球(工夫を凝らす)的な見せ方や考え方になります。
とかく、案件にはストレートなものが多い気がする。
変化球を投げたくても、ストレートにしてくれと待ったがかかる。(クライアントの要望)
誰が見てもわかるのか?伝わるのか?になると、とたんにストレートが多くなってしまう。
そこをなんとか変化球で投げたいというのがクリエイターの思うところ。
(クリエイティブでお金が取れるところ)
ひねりにひねるには、それなりの精度が必要になり想定以上の時間がかかってくる...すると
現実世界へ引き戻され、気づくと落ち着いた案になってしまう。
経験があればあるほど、時間×予算=このあたり。という終着までを早く描けるが良し悪しです。
経験しているからこそ、的確に先を想像でき早い段階で軌道修正も可能。
良い事ばかりですが、クリエイティブに関しては新しい発送も必要なので
適度な見極めをしていくしかないと考えます。
効率を無視して考えたアイデアが即座に頭から切り落とされる現実を浮かべながら。
この点からも制作する上で予算感や作業時間という要素は
可能なかぎり無くしたいと思う。(作業者の意識から無くすだけでもいい)
予算を気にして制作すると、効率ばかりを追って「最善」の基準がどんどん下がっていく
時間を気にすると細部までの作り込みや妥協点が早い段階で迎えに来る。
仕事という条件必須のものをいかにクリエイティブに仕上げるかは
予算や時間ではなく、一人一人のクリエイター次第だということ。
そういう「見えないところ」までを、あえてクライアントへ伝えてくれるとありがたい。
では、この辺で。