箱根駅伝の観衆

text by 赤様

先日行われた箱根駅伝。
ファンではなくてもテレビで見る方々が大勢いるほど、
もうすっかり正月の一部となっている。

今回はこんな状況のなか、感染防止対策のために、
沿道で応援することの自粛が以前から呼びかけられていた。

「応援したいから応援にいかない」
というキャッチコピーを用意する異例の展開。
TVCMも作り、過去の箱根駅伝の有名選手を起用し、
いつにない告知をした。

その結果、
観衆は昨年の121万人から18万人にと、85%減と発表された。
だがテレビ画面では、
観衆が多いと思えるところもあった。

近所の人や興味本位の人たちが集まり、
群がっていたのだろうか。
それでは感染リスクが高まり、
関係者の努力が水の泡になる可能性があることを、
わかっていたのだろうか。

一方で、
運営側は蜜を避けるために、関係者へ通達を出していた。
関わる人は最小限にとどめるようにと。
それによって、
出場校のチームメイトや選手の家族や恩師が
現地で応援できないという、
見るべき人が見られない状況が生まれた。

運営側は、
「市民の方たちが生活している場所(道路)を一時的にお借りして開催しているので、
あまり強い事は言えない」
という趣旨の発信をしていた。
しかし、そのあり方は一考の余地があるように思えた。

「見れた者が勝ち」という現象が成立してしまうのは、
とても心が痛いことだ。
できればこうした状況が、今後起こらないことを願いたい。


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このページは、cmemberが2021年1月 8日 09:00に書いたブログ記事です。

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