第1回・第2回・第3回
「おじいちゃんはこう言いよったよ。人を楽しませることはエライ。喜ぶか、泣くか、怒るか、呆れるかはやってみんとわからん。でも、やらんとなんもわからんもんね。なんでもいいから、これからもやってみろ」
父はその言葉通り祖父の教えを守って、その後いろんなイタズラをしたそうだ。
そして母と結ばれ、姉を生み、次に私を生んだ。
いろんなイタズラをしながら姉と私を育てた。
私はどうだろうか? イタズラどころか、誰かが仕掛けた罠を探すように生きている。
抜け駆け、駆け引き、だまし討ち。目を皿にして生きている。でも、多分それでいい。
少し、少しだけ、家路がさみしく感じるのは仕方のないことだ。
だけど、今夜の家路は違う。
これから行うイタズラはマジだ。
相手は十年付き合った彼女。
ポケットの中にある指輪は本気のイタズラなのだ。
おわり
書いた感想
これはとあるエッセーの賞に応募した原稿を、改稿せずにそのまま載せたものです。
賞の結果はまだ出ていませんが、改めて読んでも「う~ん(考)」と思います。
それは、載せているときに誰からもこの記事について反応がなかったことなどから、やはりボツ(落選)だな。と感じざるを得ません。
ただ、忙しい合間をぬって、夜中にコツコツ書いたので、ハードディスクの中だけで眠らせておくのは原稿がかわいそうだなと思い、この場を借りて発表させていただきました。
ライターとしてどんな原稿でも書いて発表した以上、内容で恥ずかしくなったり、後悔をすることはありませんが、正直少し緊張していたのも事実です。
でもそれは完全に僕の杞憂だったということで、これからも精進したいと思います。
ちなみに課題テーマは「約束」だったんですよね。
全然、「約束」出てきてねーじゃん、って応募したあとに気がつきました。
きっと、書いてる途中から忘れてしまったんでしょうね。
読んでいただき、ありがとうございました。
固いティッシュ