フロントシングル

最近の傾向で気になった自転車メカの話です。

スポーツ車の場合、一部を除けば大抵はクランク側のスプロケットは
ダブル2枚かトリプル3枚というのが一般的です。
一般的にはロード系がダブル、マウンテンバイク系はトリプルになると思います。

シクロクロスに目を向ければ、コースはオフロードですが
もともとロード系の競技だったので、ダブルが一般的でした。
何年か前から一部でフロントシングルを使い始めて、
今ではマウンテンバイクやシクロクロスでもその数を増やしています。

これがそのフロントシングル。
IMG_2591.jpg

リアのスプロケットに至っては、フロントより大きい!!

実はここには仕掛けがあって、ただのシングルのスプロケットではないんですね。
歯先を注意してみるとそれがわかるんですが、一枚ごとに歯の厚さが違っているんです。
これは「ナローワイド」というシングルギアで、今のトレンドになっています。
ギアの歯の厚みが「厚い・薄い」を繰り返す配列です。従って歯数は基本的に偶数になります。

これが勢力を伸ばしてきたのには理由があるようです。
おそらく過去のトラブルから得られた教訓からなんでしょう。

一つは、過酷なレースの最中に、チェーン外れや泥詰まりなどの
トラブルを少しでも回避したいということ。
二つ目は、フロントシングルになることで、
前用の変速機とその関連パーツが不要になること。
これは軽量化に繋がっていきます。
そして一番特徴的なのが歯が長いということ。
しっかりチェンを噛んでくれる歯の形状になっています。
そして後輪のギア比もワイドにして、かつ11速化して写真のような
大きなスプロケットが登場してくるのでした。

ひと昔だと誰もやらない、ある意味で邪道だろう、ということでも、
ここ最近では普通になってきています。
今の非常識は未来の常識になるかもしれません。

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このページは、cmemberが2017年1月30日 08:56に書いたブログ記事です。

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