写真の自転車。名前は「シャインスター」という。
1970年(昭和45年)頃に当時一世を風靡した自転車だ。
メーカーはブリヂストン。
その頃は巷でも黒と銀の組み合わせが流行していて、自転車以外でも広まっていった頃だった。
艶消し黒の塗装とパイプのクロムメッキが当時の自転車少年たちを釘付けにしたのは間違いない。
中学生だったボクはこの自転車が欲しかったのだけど、
高価だったためなかなか買ってもらえなかった。
そんな想いを持ったまま成長し、5年ほど前にあるオークションで中古車を入手してレストアした。
45年ぶりの再会、などと言えるかもしれない。
少し前の頃は、古い自転車として振り返られることもなく
おそらくは相当数の車体がゴミとして処分されたのだと思う。
そう考えると奇跡的な出会いだったとも言えるか。
自転車は走っても楽しいのだけど、旅の道具、言い換えればハードとしての興味の対象にもなっている。
古い自転車と一口に言っても、イギリス、フランス、イタリアなど
歴史が古い国々の自転車マニアもいれば、ボクのように古い国産車が好きだと言う人もいて、
さらには1980年頃から出始めたMTBなども、「MONGOOSE」に代表される
アメリカのメーカーを中心にした熱烈なビンテージマニアもいて、予想外に幅は広いようだ。
自分はリアルに体験しているから、「ビンテージ」というにはいささかためらいがあるけど、
一般的にいえばこれも立派なビンテージサイクルのようだ。
乗れる状態でいつまでも保存しておく、これももう一つの自転車の楽しみだろう。