被災地へとどけ、この思い

text by 赤様

  宣誓
  私たちは16年前、阪神・淡路大震災の年に生まれました。
  今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われています。
  私たちの心は悲しみでいっぱいです。

  被災地ではすべての方々が一丸となり
  仲間とともに頑張っておられます。
  人は仲間に支えられることで
  大きな困難を乗り越えられると信じています。

  私たちに今できること。
  それはこの大会を精いっぱい、
  元気を出して戦うことです。

  頑張ろう!日本。
  生かされている命に感謝して、
  全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。

*******

23日に始まったセンバツ高校野球。
その開会式で創志学園高校の野山慎介主将はこう宣誓した。

今日25日であれから2週間。
いまだに余震は続き、原発はなかなか落ちつかず、
被災地へはようやく支援の手が差しのべられようかという段階だ。

この事態を悼んで、世界各地からは、
さまざまなカタチでエールが発信されている。

ドイツやスペイン、イギリスのプロサッカーでは、
被災者へのメッセージとして、
日本語で書かれた横断幕が掲げられ、
試合前に、選手が、観客が黙祷をした。
日本人が所属しないチームでも同様にだ。

また、ベルギーでは、
全ての観客が、日の丸が描かれた紙を頭上に掲げ、
その心中を見舞った。

日本でも、選手が街頭に立った募金活動に、
長い行列が出来ているとテレビが報じた。

そんな人々の行動には、温かい思いがハッキリと現れ、
僕は胸があつくなると同時に、
人間捨てたもんじゃないな、と思った。

一般市民の復興への協力は、
16年前の阪神淡路大震災を教訓に、
徐々に変わってきているように思える。

しかし行政の対応は、ある程度進んでいるとはいえ、
歯痒さが残るのは僕だけではないだろう。

人間の意識は喉もと過ぎれば熱さ忘れるものだ。
これを契機に災害時の対応策を、より良いものに再構築し、
また来るであろう「次」が
最小限の被害で済むようにと願うばかりだ。

僕の会社の近くでは、早咲きの桜が開花した。
野球界には、「春はセンバツから」という言葉がある。
被災地に少しでも早く、
気持ちのうえでの「春」が、とどいてほしいものである。

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このページは、cmemberが2011年3月25日 08:58に書いたブログ記事です。

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