text by 赤様
ロビーに響く英語のアナウンス。
目的地のタグがついたスーツケース。
航空会社の地上勤務員。
世界中の地名が並ぶ出発便の案内表示。
空港の持つ独特の雰囲気は、旅の高揚感を煽る。
僕は旅が好きで、
お金をためて旅に出ることが、大きな楽しみだ。
しかし、現実を考えると、
そうそう何度も何度も行けるわけではない。
そんなときは空港に遊びに行くことがある。
空港はそんな旅の雰囲気を味わえるところがいい。
羽田空港に4本目の滑走路が完成し、
国際線の新しいターミナルビルがオープンした。
貨物は以前から24時間化しているそうだが、
旅客も24時間化し、ハブ空港を目指すという。
じゃあ、成田はどうなっちゃうの?
以前、成田を造る前に、
その予算で羽田を大規模拡張すれば・・・、
と素人考えが頭にうかぶが、
それはそれでおいといて。
CMでおなじみのジェットスターに代表されるような、
LCC(ローコストキャリア=格安の航空会社)が、
日本にはまだまだ根付いていないこともあり、
それらの就航が増えると、
今後はますます利用しやすくなるだろう。
でも、飛行機に乗らなくても、
飛行機の機体や空港の施設を見ていると、
日常とは違った新鮮さがある。
羽田は世界屈指の過密空港。
ひっきりなしに飛行機が離着陸する。
展望デッキからよく見ると、
天気がよいときは、これから着陸しようとする飛行機が、
空中で一直線に並んでいるのがわかる。
また、夕方から夜にかけては、
滑走路やその脇に光る、色とりどりのランプが素晴らしくきれいだ。
甲高い飛行機のエンジン音がちょっと気になるが、
なんといっても、あんな重い機体がどうして飛ぶのか、
理屈を説明されても不思議でならない。
税金の無駄と思える地方空港や、
空港使用料が近隣諸国より高いことなど、
空港をとりまく問題はいろいろあるが、
空を飛ぶことや、未知の土地、遠いところへ行くことは、
僕らの憧れだ。
お金がたまったら、次はどこへ行こうか。
僕の気持ちは、すでにまだ見ぬ土地へ向かっている。