今日の素敵な登場人物は鸚鵡です。
・・・読めますか?
オウムです。
『村田エフェンディ滞土録(たいとろく)』 梨木香歩著
この本は、なんと言ってもルビが多いんです。
100年以上前にトルコへ留学した村田くんが主人公ですから
ローマは羅馬、ヨーロッパは欧羅巴、ギリシャは希鑞・・・なんです。
だからもちろんオウムも鸚鵡。
まぁ、ルビは置いといて
100年以上前に留学するなんて、村田くんは相当の秀才です。
真面目で、頭が良くて、あまり魅力的でない村田くん。
エフェンディ(=学士様)と呼ばれるあか抜けない青年、村田くん。
村田くんはつまらない(私の趣味でない)男なので
説明はこの辺にしておきます。
本の主役は村田くんでも、このブログの主役は鸚鵡ですから。
この鸚鵡、トルコの村田くんの下宿先にいるんですが
名前なんかないんです。
村田くんの先輩です。
下宿期間も先輩ですが、雰囲気が人生の先輩って感じです。
村田くん、未熟者。
空気のよめるニクい鸚鵡です。
よく聞く言葉を模すだけのその辺の鸚鵡とは違います。
心なしか知性を感じます。
最初はムカツクんです。生意気な鸚鵡!って。
でも読み終わったら、鸚鵡のことを寝る前に思い出しちゃうくらいなんです!
この鸚鵡に会いたくて読み返しちゃうんです。
なんにも解ってないようで、人間以上に全てを理解する
知的で誇り高い鸚鵡なんです。
この鸚鵡を知っている(読んでいる?)ってだけで
私まで誇らしい気持ちになるぐらいです。
少し言い過ぎたかもしれません。
ではでは、今夜は誇り高き鸚鵡のことを想いながら
寝るとします。
動物大好きジルでした。