text by 赤様
日本ソフトボールチームが不動の王者アメリカを倒し、
念願の金メダルを獲得した。
前半戦に得意競技が多かった日本は、
後半戦に入ると吉報が途絶え、
右肩下がりになっていたところの金メダル。
何よりソフトボール界にとっては、
十数年も打倒アメリカを掲げてがんばってきた成果の結実だ。
おめでとう!
北京では他にも良い話しがあった。
射撃の女子エアピストルという種目で、
2位にロシアのナタリア・パデリナ、3位にグルジアのニーノ・サルクワゼが入り、
それぞれ銀、銅メダルを獲得した。
開会式の裏で戦闘状態に入った両国。
北京に来ているグルジア選手団は競技をせずに帰国する可能性もあったが、
「北京に残り競技を続ける」と発表した直後のサルクワゼのメダル獲得だった。
表彰式のあと、彼女らは
「戦争をするのも止めるのも政治家だ。私たちの友情は何があっても壊れることはない」
と語った。
この2人は、これまで数々の大会で何度も顔を合わせている旧知の友人だった。
表彰台で肩を組み記念撮影が行われると、観衆から拍手が沸き起こった。
陸上競技男子200mの表彰式。
前日(20日)の決勝レースを世界新記録で征したウサイン・ボルトが、
金メダルを授与された。
ジャマイカ国歌が流れ、国旗が掲揚され、大きな拍手と歓声につつまれた。
本来なら表彰式はここで終わるはずなのだが、このときは違った。
その日(21日)は、そのウサイン・ボルトの22回目の誕生日だった。
鳥の巣(スタジアム)には、♪ハッピーバースデーの音楽とともに大合唱がおこり、
英雄は再び喜びに浸った。
組織委員会も粋な演出をしてくれるものだ。
ちょっと中国を見直した。