text by 赤様(大阪世界陸上を勝手に盛り上げよう委員会会長)
東京の街の真ん中を陸上選手が走る!
5月27日(日)、「東京ストリート陸上」と銘打ったイベントが開催されます。
欧米では、主要な大会が満員になるほど人気を集める陸上競技ですが、
日本ではまだ認知度が低く、大きな大会が行われても競技場はガラガラです。
そんなことから、
陸上競技をメジャーにしたい・・・、その魅力をもっと知ってほしい・・・、
という思いが現役の選手たちに芽生え、
男子400mハードルの為末大が中心となり、今、さまざまな活動を行っています。
ちょうど今年は、大阪で世界陸上があります。
そして来年には北京オリンピック。
陸上を盛り上げるには今は絶好の機会なのです。
たとえば小学校まで出向き、
砲丸投げの鉄球を子供たちに持たせて重さを感じさせたあと、
選手がその砲丸を投げると、その距離に目を丸くしたり・・・。
また、棒高跳びで5mのバーを実際に越えてみせて、
「俺も!」という子供たちに低いバーを跳ばせてみたり・・・。
そうやって競技に触れる機会を作ろうと、いろいろ試みているのです。
今度のイベントもそうした趣旨で企画されたものです。
みんなに見てもらうためには陸上競技場を街中に持ち出してみては・・・
という発想から、丸の内の路上に陸上競技のトラックを敷き、
オリンピック選手のスピード感を肌で感じてもらおうと考えたワケです。
為末はそのトラックにハードルを並べ華麗なハードリングを見せてくれます。
普段競技している400mハードルの場合、ハードルの高さは91.4cm。
3歳児の平均身長がおよそ90cmなので、
そんな子供たちを跳び越えながら走るようなものです。
為末とともに、このイベントに参加する朝原宣治は、
100mを10秒02という現役日本人選手の中で最も速いタイムを持っています。
彼が100mを走ると、最もスピードが出るゴール手前の40mを3秒5で走ります。
時速にするとだいたい42km/hです。
たとえば自転車でそのスピードを出そうとしても、
脚力に自身がない人だと難しいかもしれません。
オリンピックに出る選手は、実はそんなスピードで走るんですね。
陸上競技は間近でみると、よりいっそう凄さがわかる競技です。
ぜひこういう機会に間近に体感してみてはいかがでしょうか。