先週は少々仕事のバタバタがあり、このブログも
お休みとなってしまいました。
そろそろ気候も春になって、暖かい日が多くなってきましたね。
しばらく休んでいた自転車も今年からはきっちり復活しようと
色々とプランを立ててみようかと思っています。
そんなプランの中で、随分以前からやってみたいと思っている
サイクリング・プランがあるんです。
それは「江戸・東京の坂巡り」。
なんでまた、とお思いでしょうね。
そもそもそのきっかけとなったのは一冊の本でした。
↑参考書籍いろいろ。これだけあれば江戸気分に浸れるかも。
「江戸の坂東京の坂 」横関英一著
中央公論新社・1981
ISBN-10: 4122008395
ISBN-13: 978-4122008397
この本、1970年発行の初版の文庫版です。
この中には、東京の坂を写真入りで紹介、また、なぜその名が付いたのかも
解説しています。
よく考えてみると、東京というのは坂の多い地形です。
私の職場のある千代田区も神田の北西部はかなり坂が多い地形をしていますね。
いつも通っているお茶の水から神田小川町の坂道も出社時はいいけど
帰りは上り坂になるわけで、坂と付き合いながらの毎日です。
その坂を降りきった場所が「駿河台下」という場所。
この駿河と言うのも実は理由があって、坂の上から見ると
遠くに富士山が見えたということなんだそうです。
坂の上のエリアは当然「駿河台」なわけです。
少し離れた場所には確か「富士見坂」というのもあったような。
水道橋の南側だったと思いますが。
後楽園の北側に「富坂:とみざか」というのがあります。
昔、学生時代に春日でバイトをしていたことがあって、
よくこの近辺を通っていましたので、憶えていましたが、
この坂の名前は、昔は「飛坂:どびざか」と呼ばれていたんだそうです。
地形を見ればその謎が解けます。
池袋方面から本郷に至るルートは実に起伏に富んでいるんです。
まるで坂を飛び越えて来ているように。
で、とびさか→とみさかとなったと。
こんな話を読んでいたら、とても東京の坂に興味が出てきました。
確かデザイナーになりたての頃でしたから、22、3歳の頃だったと思います。
いつかはこの坂を全制覇してみようって。
後に自転車を手に入れてからは、それを使って回ってみようと
思うようになったんですが。
そんな中、ある日本屋さんで見つけたのが、
「江戸の坂東京の坂 続」横関英一著
中央公論新社・1982
ISBN-10: 4122009022
ISBN-13: 978-4122009028
でした。
なんと続編とは。初版から5年後の1975年の本です。
これで資料は揃いました。あとは実践するのみ。
そう思いながらも、当時の職場の市ヶ谷と自宅のあった西荻窪を
自転車通勤をしていた頃に、ところどころで坂の名前を発見しては
その本のことを思い出したりしていました。
と言いながら、あれから数十年が過ぎてしまったわけです。
既に「続」の中でも、消えて無くなった坂の話が出ています。
現在に至っては更にその数は増えているんだろうと思います。
そしてその当時の面影はかなり失われているだろうことは
想像に難くないと思われます。
ま、そんなことにはめげずに、この春からじっくりと坂巡りを
してみようと考えています。
でも興味のない人から見ると、これって変な趣味なんでしょうね。