あなたの「師」ってどういうもの?

                            text by 赤様

 現役の教師を対象とした検定試験があるそうだ。教員採用試験のことではない。その検定は40数段階に格付けされているらしい。

 先生、すなわち「師」。

 師とは・・・、「学問、技芸を教授する人。その技術の専門家であること」と辞書にはある。「○○さんは、私の人生の師と仰ぐ存在で・・・」と言われるように、知識や経験に長け、あるいは人格に優れ、尊敬される存在のはずである。

 その師に対して検定とは・・・。言葉の意味合いからしておかしい気がした。

 確かに教師の能力低下は一般に言われているが、検定が必要なほど失墜したのか。検定で誰かに評価されて、それで本当に「師」なのだろうか。

 検定が能力のひとつの基準になって社会に役立っていることはわかる。でも少々核心がずれてはいないか。子どもの人格形成をも面倒を見る教師という仕事に対して、検定の格付けのみで評価するのはいかがなものか。

 僕が子供の頃は、近所の大人に本当によく怒られた。でも怒られてばかりじゃなくいろいろな遊びだとか礼儀だとかを教わった。

 師は教師だけではなかった。

 その頃は、互いが互いを尊重しつつもどう在るべきかという筋が一本、社会には通っていたような気がする。だから社会の在り方も、こうした問題が無関係ではない気がするのは僕だけではないと思う。

 世の中こんな流れだと、そのうち父親検定、母親検定、近所のおじさん検定なんてものできるのではなかろうか・・・。

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このページは、cforceが2006年1月25日 10:15に書いたブログ記事です。

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