ナイキのカッコ良さ

text by 赤様

大坂なおみ選手が全仏オープンの記者会見を拒否して、
結果的に大会の棄権を選択しました。

記者会見は選手の義務と捉える見方もあります。
会見拒否を表明した時には、彼女を批判する声が多くあがりました。

記者会見は、その一部しか報道されない場合が多く、
なかには、かなり失礼な質問も多いと聞きます。

大坂選手に非難の声があがるのは一理あると思いますが、
それなら、失礼な質問を浴びせるマスコミに対しても、
同じように非難の声があがるべきではないのか、
と僕は思いました。
それはさておき。。。

テニスの世界4大大会の主催者たちは、
今後同じような対応を大坂選手がとる場合は、
出場停止を検討することも表明していました。
しかし、彼女の精神状態や置かれた状況を理解すると、
テニス界にとって意義のある改善を行うと見解を翻しました。

各方面で大坂選手にネガティブな反響が出るなか、
ナイキがいち早く大坂選手の支持を表明しました。
「われわれの思いはなおみと共にある。
当社は彼女を支持し、
心の健康に関する自身の経験を共有してくれた
彼女の勇気を称えたい」と。

社会からネガティブな意見があがっても、
人間として間違った判断をしていない選手に対して、
ナイキが支持を表明したことが過去にもありました。

以前、アメリカンフットボールのコリン・キャパニック選手が、
人種差別がまかり通る国に敬意は払えない、
と国家斉唱時に起立を拒否しました。
そのことで彼はフットボール界から追放されましたが、
その彼をナイキは広告に採用し支援を表明。
彼を使った広告により、
大きく売り上げを伸ばしたという経緯がありました。

あるひとつの事柄で賛否を言うのはとても簡単で、
誰にでもあることだと思います。
広告効果が上手いと言ったらそれまでですが、
あるべき方向性を大事にしている個人の信念を、
しっかり把握し手を差し伸べる風土が、
ナイキのカッコ良さの根底にあるような気がします。


カテゴリ

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.14-ja
白黒写真カラー化サービス Coloriko - カラリコ -

このブログ記事について

このページは、cmemberが2021年6月11日 09:00に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「千葉の一日」です。

次のブログ記事は「やってくるのは...」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。