延期です。。。

text by 赤様

オリンピックは延期になりました。

このところの情勢をみると、
そうせざるを得ないでしょう。

IOCも組織委員会も、
通常開催を目指して動いていたようですが、
ご存知の通りになりました。

でも、ひとつだけ良かったなと思うことがありました。
それは、放送や商業などの利権を持つ者からの力や、
政治の力が発端ではなかったことです。
選手やそれを束ねる組織からの意見が主流となり、
大きなウネリになったのです。

僕が調べた範疇では、下記の通りです。

 3月21日 アメリカ水泳連盟と陸上競技連盟が延期を求める
  同日 ブラジル五輪委員会も延期を要請
  22日 ジャマイカ五輪委員会がボイコットを表明
  23日 カナダ五輪委員会が選手を送らないと表明
  同日 オーストラリア五輪委員会が同国選手向けに
      「来年に向けて準備するように」と声明を発表
  24日 ノルウェー五輪委員会が選手を送らないと表明
  同日 アメリカ体操連盟が選手に調査をして62%が延期に賛同

と、堰を切ったような勢いでした。
そして24日の夜、延期の決定がくだされます。
決定としては、異例と言ってもいい早さだと思います。

多くの選手の要求が通ったカタチですが、
選手みんなが喜んだかというと、
そうではないと僕は思っています。

命の危険もある今のこの状況で、
誰もが試合も練習もやりたくはない。

しかし、それと同時に、
リスクを抱えていたと思うのです。

既にコンディションを合わせにかかっていたのを止めたり、
選考会を勝ち抜いた選手は、
その出場権が無効になってしまうかもしれないという不安だったり、
延期がいつになるのかわからないという不安だったり・・・。

選手それぞれの立場によって、
葛藤があったと思うのです。

延期決定後、JOC会長の山下泰裕さんが会見されていました。
彼はモスクワオリンピックのボイコットの時に、
涙ながらに無念さを訴えていました。
それだけに、今回の如何ともし難い気持ちが読み取れました。

そんな選手の気持ちが理解できる山下さんが、
この時期に会長で良かったと思います。
何かの判断のときには、
きっと選手本位を考慮してくれるだろうと思うからです。

しかし何より、
現在のこの状況が一刻も早く改善することを願ってやみません。


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このページは、cmemberが2020年4月 3日 09:00に書いたブログ記事です。

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