オリンピックの取材班

text by 赤様

オリンピックの取材って、
なんか華々しくていいですよね。
でもかなり過酷なんだという話しをよく聞きます。

競技場に入るには、
取材許可証(パス)というものがあるんですが、
これが数に限りがあるんだそうです。
それはそうですよね。
世界中からやってくる取材陣を全部受け入れてたら、
それこそ競技場がマスコミだらけになってしまいます。

ただでさえ、競技場内の報道ブースの割合って、
結構広い面積です。
だから、パスを出す数を制限するのだそうです。

でもそれだと、各社とも人手不足になってしまう。
そこで、テレビ局はジャパンプールという連合チームを作って、
各局から少しづつ人間を出して、協力して取材をするんです。

ラジオも新聞も雑誌も、そういう組織を作るんだそうです。

ときどき、
民放でNHKのアナウンサーが実況していたりするのは、
そういうわけなんですね。

撮った写真、書いた原稿は、
その組織でのクレジットとなるのです。

人数制限があるから、現地で働く人も少数精鋭。
だから期間中の2週間とその準備のための
合計3~4週間は、
数時間の睡眠でほぼ働きづめなのだそうです。

疲労の色も出さずに笑顔で伝えるアナウンサーは、
ホントたいしたものですね。

そんな事情があるので、
フリーのライターやカメラマンが、
パスを手に入れるのはかなり難しいのだそうです。
報道エリアに入れず
観客席で仕事をする者も多いらしいですよ。

テレビのオリンピック番組の司会をする芸能人が、
競技場で応援をしていますが、
貴重なパスをそれで使わないでくれ、
とスタッフは思っているかもしれませんね。

でも、現場で観れるのは、やはり喜びです。
ここで競うために全てを賭けてやってきた者の勝負というのは、
計り知れない凄みがあります。

その凄みに取りつかれた者が世界中からやってきて、
睡眠や自由な時間を削ってでも情熱を注ぐ。
そんな境遇だからか、
記者同士が国を超えて友人になる、
なんてことがよくあるそうです。

オリンピックってそういう点でも、
すごいところです。


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このページは、cmemberが2019年9月20日 09:00に書いたブログ記事です。

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