text by 赤様
月曜の夜、茨城を震源とする地震で、
関東でも緊急地震速報が流れた。
そのけたたましい音ときたら、
ジャイアンの歌声のような大音量で、
曇りガラスをツメでひっかくよりも不快。
電車の中など、人が多いところだと、
ドルビーサラウンドのような大音響で、
地震よりもその音の方に驚く。
生命にかかわることだから仕方がないが、
スマホから流れるあの音は、
何とかならないものかと、いつも思う。
被災地では、いまだに地震活動が活発で、
こんなのが日常になっているのかと思うと、
ホントたいへんな非難生活だ。
僕はその地震のとき、
ちょうど風呂からあがったところで、
「うわー、このタイミングかよー」と、
ちょっと笑いに笑えぬシチュエーションだった。
以前には、
地下鉄に乗っていたときに地震速報があった。
もし電気が消え、
ぐちゃぐちゃになった地下を歩いて逃げる、
なんてことを考えたらゾッとする。
どうせ地震が来るのなら、
大きな公園など何にもないところにいるときにしてほしい。
でも、そんなふうに恐れる前に、
家具の固定とか水の確保とか、
やるべき事がたくさんある。
僕も全くもってやっていないのだが、
いざというとき効いてくるのは、
そういうことの積み重ねだ。
地震速報のあのけたたましい音は、
もしかして、何もしていない者への警鐘か。
ならば、今が重い腰を上げるそのときだ。