text by 赤様
先日行われた東京マラソン。
今年で10回目の開催でした。
毎年大きな盛り上がりをみせる東京マラソンですが、
今のランニングブームがあるのは、
東京マラソンが始まったから、と言っていいと僕は思います。
こんなことが10年も続くなんて、
以前から走っている人間にとっては、
とても想像できるものではありませんでした。
しかも、いまだに参加希望の競争率は高く、
ボランティアもアッという間に定員に達してしまう盛況ぶり。
また、東京マラソンの成功によって、
大阪、神戸、京都、名古屋(←女子のみ)、
千葉、福岡、浜松、静岡、姫路、横浜、北九州、
佐賀、富山、金沢、さいたま、岡山などなど、
日本全国で自治体が主体となった大規模マラソンが、
次々と誕生しました。
これはもはやブームではないですよね。
もう立派なひとつの文化と言っていいと思います。
これを支えているのは、一般のランナーだけではなく、
沿道で応援する普通の人たちの存在が大きいと思います。
東京マラソンを見に沿道に集まる人は、
200万人とも言われます。
これはこれまで最も集客があるイベントと言われてきた、
博多どんたくと肩を並べる数字。
東京マラソンの参加者が3万7千人ですので、
沿道の大多数はどう考えても身内以外の人でしょう。
正月には駅伝があり、
冬の日曜日のお昼には、毎週のようにマラソン中継があり、
日本人ってやっぱりマラソンが好きなんですね。
そんな多くの人が注目するなかで走っていると、
沿道の声援が全て自分に向けられている、と錯覚してきます。
でもそこで「自分が主役!」と思えたらしめたもの!(笑)
42キロが楽しくてしょうがない。
着ぐるみを着たランナーや、
ハイテンションで周囲を盛り上げながら走るランナー。
3万7000人もの人がランナーズハイ。
厄介ですね。(笑)
僕もランナーなので、
応援してもらえるとありがたいです。
おそらく多くのランナーが同じ気持ちだと思うのですが、
できれば沿道にたくさん人が集まる大会に出たいと、
誰もが思っているでしょう。
一方、沿道に応援に来る人も、
ランナーのパフォーマンスを求めていたりもするので、
そこにgive and takeの関係が出来ているのも、何とも面白いことで、
そう考えると、
やっぱりこれはお祭りなんだなと頷けるワケです。
今年の東京マラソンは、僕は沿道で見ていました。
自分が出場しない大会を沿道で見たのは初めてでしたが、
雰囲気がいいですし、楽しかったです。
これはずっと続いてほしいと願っています。