text by 赤様
先日、アメリカ横断ウルトラクイズが放送された。
それを聞いて、
「えっ?」と思われる人もいるだろう。
僕も、番組が復活したのかと思った。
でも、実はそうではなく、
過去のものの再放送だった。
懐かしいなと思うのと同時に、
久しぶりに見たいなあ、という気持ちが湧いてきた。
ウルトラクイズは1977年から1992年まで、
毎年秋に数週間にわたり放送された。
30歳以上の人なら、
たぶんみんな見ていただろうと思うほど人気番組だった。
東京ドームに何万人も集めて第一問目がスタートし、
勝ち抜く度にアメリカ大陸を移動していき、
出題される問題は1000問にもなるという、
とにかくスケールのデカいクイズ番組だ。
スタジオ収録の番組とは違い、
各地を観光する模様や、挑戦者のパーソナリティも紹介される。
そんな旅での喜怒哀楽や、クイズへの真剣さを見ていると、
いつ間にか特定の挑戦者を応援していたりする。
ずっと勝ち進むことを想定していなくて、
画面を通して会社や顧客に謝りながらも参加している挑戦者もいて、
ちょっと同情してしまうこともあった。
クイズに負けると罰ゲームを受けて、
東京に強制送還されるのだが、
うなだれながら帰国の途につくシーンの下に、
「○○○○(←挑戦者名)○月×日帰国」
と文字が出るのが、
ちょっとかわいそうでもあり滑稽でもあった。
ちなみに、どんな罰ゲームがあったかというと・・・、
急遽サーカスに出演する、
小型スロットマシンを持ちお金を稼ぎながら帰国、
特殊メイクをして帰国(イミグレーションはどうするのだろう?)、
一晩中玉ねぎの皮むきをする、
長時間笑いっぱなし世界チャンピオンと笑いながら空港まで歩く、
ナイアガラの滝の観光船の窓を拭き続ける、
などなど、
タダでアメリカに行けるという大きな魅力とともに、
ちょっと意地悪なところもこの番組の面白さだった。
荒野にばらまかれた問題をヘトヘトになって取ってきたら、
問題用紙には「ハズレ!」の文字。
クイズなのにじゃんけんで勝敗が決まり、
その腹いせに、
ピコピコハンマーで思いっきり叩かれる徳光さんが痛々しかったりと、
名場面は語りだしたらきりがない。
僕は一度も出たことがないが、
もし、再び企画されるのなら出てみたいと思っている。
ぜひとも復活してほしい。