text by 赤様
野球をテレビで観ていると、
ホームランの打球って、ずっと画面で追っていますよね。
決して見失わないし、画面から消えない。
ゴルフのティーショットもそうですね。
これ、生で観戦したときに、
ご自身のカメラでやってみてください。
まず無理ですから。
この技術、凄いと思いませんか?
ナイター中継では、
スタッフが朝から野球場に来て、その準備を始めます。
10台以上にもなるカメラは、
すべてケーブルで中継車に繋がります。
そのカメラを乗せる足場も必要です。
観客席にはマイクを設置し、
ベンチ裏からレポートを入れるアナウンサーのマイクも、
みんな繋がっています。
昼すぎにはホームチームの練習が始まるので、
それまでに準備を終わらせなければなりません。
その準備が終わると、
選手の練習と同時に始まるのが、
実はテレビカメラの練習なんです。
僕が野球場で働いているときに、よく見かけました。
開門までのこの時間に、テレビカメラの練習しているのを。
こんなときに練習しているんだ、と思わぬ発見でした。
よく考えれば、
外科医の手術の練習とか、
高層ビルを建てるクレーンの操縦とか、
どこでどうやって練習しているんだろうと不思議に思います。
航空機の操縦訓練で、
フライトシミュレーターを使うのはご存知かと思いますが、
そんな設備に恵まれた仕事ばかりじゃないですよね。
まして、ぶっつけ本番なんて考えられないですし。
こうした技術が必要な仕事でも、
そうではない仕事でも、
やっぱり、何事も練習、練習なんですね(汗)。
でもそうやって、
見えないところでやってるからこその、
あの技術なんでしょうね。
あ、そうそう、
あの中継用のカメラってどのくらいするんだろうなと思い、
好奇心から聞いてみたことがあります。
1台2000万円もするのだと、カメラさんは親切に教えてくれました。
当時の値段なので今ならもっと高いハズですけれど・・・。