経済の急所

text by 赤様

ボランティアが増えればGDP(国内総生産)が減るのだろうか?
先日、あるネットを見ていたとき、
こんなコメントがあった。

たとえば、被災地などでは、
復興を手助けする労働があり、物の流れがある。
情報を出すのもボランティアだ。
そこでは金銭の授受だけは行われていない。

それをみてふと思った。
これは被災地だからいいのだが、
被災地ではなく普通に生活している人々の地域で、
利益はいらない、タダでいい、
という物の供給の仕方をしたらどうなるのか。

たとえばものすごい大富豪が、
何かの商品やサービスをタダで市民に提供し、
それが需要を満たせるほどのものであったなら、
同じ業界の企業はたちまち潰れてしまうだろう。

どんな大きな企業だってタダには勝てない。
経済は、
採算が採れないとどうしようもないのだ。

物の値段が崩れるようにどんどん下がってきている昨今、
タダとまでは言わないが、
どんどん採算の採れないラインに近づいているのではないか、
という感覚が僕らにはある。

果たしてこの流れでいいのだろうか。
何か斬新な仕組みはないものだろうかと、ふと考えてしまう。

そういえば、僕は子どもの頃、
「テレビ(番組)を見るにはいくらかかるのか?」と、
自分の親に聞いたことがある。
テレビを見るとき、僕らは民放に一銭も払っていないのだ。

この仕組みは、
作ったものを消費する人が払うのではなく、
第三者が費用を出すという考え方である。

慣れきっていて不思議にも思わないが、
これはよく考えれば面白いシステムで、
これを最初に考えた人はすごいなと僕は思う。
そしてそこに、
何かヒントが隠されているような気がするのである。

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このページは、cmemberが2013年10月 4日 08:11に書いたブログ記事です。

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