text by 赤様
僕は毎年、必ず桜を見に行きます。
だから、この時期になると、
桜がいつ見ごろになるのかがとても気になります。
今まで、あっちこっち、いろんなところに行きました。
気に入っているところや、新たに行きたいところなど、いろいろあり、
今年はどこへ行こうかと考えているところです。
そんな感じで、今までに行ったところを振り返ってみると、
強く印象に残っている桜というのがいくつかあります。
そのうちのひとつが、
山梨県北杜(ほくと)市の実相寺というお寺にある桜。
神代桜という名で呼ばれているものです。
北杜市は、山梨県の北西部、南アルプスの麓にあるのどかなところで、
サントリーのウイスキーをつくる大きな蒸留所が有名です。
北杜市には何度か行っているのですが、
そこに行く理由はいつも、
サントリー天然水のCMにあるような、
さわやかなところに行きたいというのが理由です。
(あのCMもこの北杜市で撮影されています)
2003年の春に行ったときも、同じ理由でした。
そのときは実相寺の桜など全く知らなかったのですが、
レンタカーのカーナビに桜の木の絵が出ていて、
この絵は何を示しているのだろうと、
寄り道してみたのが、この桜との出会いでした。
これを見てまず驚いたのは、花ではなく、木自体の存在感。
幹の太さのすごいこと。
周囲なんと11.8m!
まるで屋久島の杉のような太さです。
そして、あらゆる方向にのびている枝は、
そのほどんどがつっかえ棒によって支えられていて、
ちょっと痛々しささえ感じてしまいます。
かなりのご老体だろうなあと思いながら、あたりを歩いていると、
近くに紹介の案内板が。
見ると「樹齢2000年」「日本最古の桜」
と書かれていました。
さらに、あのヤマトタケルノミコトが植えたという逸話まであるそうで。
桜の寿命は、一説には60年とも言われているそうで。
なんという逞しさ!
というより、ちょっと2000年というのが、
信じがたいところもあります。
ですが、焦点はそこではなく、
僕らが生を受ける遥か昔から、
幾多の風雨風雪に耐えてきたその存在自体が素晴らしいと思えます。
そこから醸し出す貫禄たるや、もうすごすぎて、
敬服せずにはいられません。
しばらく見とれていると、
「おい、若僧、おまえもまだまだじゃのう」
と、まるでジブリ映画のように、
木に言われているような気さえしてきます。
もちろん、現実には木は喋りません。
人間がそんな木の姿を見て、勝手に思うのでしょう。
でも問題は、何をみて、いかに感じるか、なのだと思います。
カーナビに導かれて、
すごくいいものを見せてもらった気がしました。
心残りは、
写真を撮るのが好きな僕が、この桜を撮ってこなかったこと。
あとで気がついたのですが、
なぜ撮らなかったのかが、いまだによくわかりません。
さて、みなさんは桜の魅力は何だと思いますか。
僕が思うのは、
鈴なりというか、たわわというか、あの圧倒的な花の多さ。
小さな花びらが幾重にも重なった点描がきれいなところ。
まさに「咲き誇る」という言葉がぴったり。
そして、淡い白というか薄紅というか、微妙な色加減の具合と、
さらに、花びらが散るときの風にひらひらと揺れる様子もいいですね。
聞くところによると、
ふつうの花は、ひとつのつぼみから1輪しか咲かないのが一般的なのに対し、
健康な桜の場合は、
ひとつのつぼみから3~5輪(あるいはそれ以上)の花が咲くのだそうです。
1本の木を合計すると、花の数はおよそ10万輪にもなり(梅は2万輪)、
あの存在感は、そんな桜の特徴からくるものなんですね。
開花が待ち遠しい今日このごろ。
僕は北杜市に行く予定はないですが、
今年もそんな印象的な桜を見たいですね。
さあ、どこへ行こうかな。
僕は毎年、必ず桜を見に行きます。
だから、この時期になると、
桜がいつ見ごろになるのかがとても気になります。
今まで、あっちこっち、いろんなところに行きました。
気に入っているところや、新たに行きたいところなど、いろいろあり、
今年はどこへ行こうかと考えているところです。
そんな感じで、今までに行ったところを振り返ってみると、
強く印象に残っている桜というのがいくつかあります。
そのうちのひとつが、
山梨県北杜(ほくと)市の実相寺というお寺にある桜。
神代桜という名で呼ばれているものです。
北杜市は、山梨県の北西部、南アルプスの麓にあるのどかなところで、
サントリーのウイスキーをつくる大きな蒸留所が有名です。
北杜市には何度か行っているのですが、
そこに行く理由はいつも、
サントリー天然水のCMにあるような、
さわやかなところに行きたいというのが理由です。
(あのCMもこの北杜市で撮影されています)
2003年の春に行ったときも、同じ理由でした。
そのときは実相寺の桜など全く知らなかったのですが、
レンタカーのカーナビに桜の木の絵が出ていて、
この絵は何を示しているのだろうと、
寄り道してみたのが、この桜との出会いでした。
これを見てまず驚いたのは、花ではなく、木自体の存在感。
幹の太さのすごいこと。
周囲なんと11.8m!
まるで屋久島の杉のような太さです。
そして、あらゆる方向にのびている枝は、
そのほどんどがつっかえ棒によって支えられていて、
ちょっと痛々しささえ感じてしまいます。
かなりのご老体だろうなあと思いながら、あたりを歩いていると、
近くに紹介の案内板が。
見ると「樹齢2000年」「日本最古の桜」
と書かれていました。
さらに、あのヤマトタケルノミコトが植えたという逸話まであるそうで。
桜の寿命は、一説には60年とも言われているそうで。
なんという逞しさ!
というより、ちょっと2000年というのが、
信じがたいところもあります。
ですが、焦点はそこではなく、
僕らが生を受ける遥か昔から、
幾多の風雨風雪に耐えてきたその存在自体が素晴らしいと思えます。
そこから醸し出す貫禄たるや、もうすごすぎて、
敬服せずにはいられません。
しばらく見とれていると、
「おい、若僧、おまえもまだまだじゃのう」
と、まるでジブリ映画のように、
木に言われているような気さえしてきます。
もちろん、現実には木は喋りません。
人間がそんな木の姿を見て、勝手に思うのでしょう。
でも問題は、何をみて、いかに感じるか、なのだと思います。
カーナビに導かれて、
すごくいいものを見せてもらった気がしました。
心残りは、
写真を撮るのが好きな僕が、この桜を撮ってこなかったこと。
あとで気がついたのですが、
なぜ撮らなかったのかが、いまだによくわかりません。
さて、みなさんは桜の魅力は何だと思いますか。
僕が思うのは、
鈴なりというか、たわわというか、あの圧倒的な花の多さ。
小さな花びらが幾重にも重なった点描がきれいなところ。
まさに「咲き誇る」という言葉がぴったり。
そして、淡い白というか薄紅というか、微妙な色加減の具合と、
さらに、花びらが散るときの風にひらひらと揺れる様子もいいですね。
聞くところによると、
ふつうの花は、ひとつのつぼみから1輪しか咲かないのが一般的なのに対し、
健康な桜の場合は、
ひとつのつぼみから3~5輪(あるいはそれ以上)の花が咲くのだそうです。
1本の木を合計すると、花の数はおよそ10万輪にもなり(梅は2万輪)、
あの存在感は、そんな桜の特徴からくるものなんですね。
開花が待ち遠しい今日このごろ。
僕は北杜市に行く予定はないですが、
今年もそんな印象的な桜を見たいですね。
さあ、どこへ行こうかな。